野菜やハーブを栽培

神奈川県藤沢市にある屋内農園施設。
中を見てみると水耕栽培の農園が部屋ごとに分かれていて、各部屋には企業の名前が付いている。

スタートライン・長谷川新里取締役:
企業様の障害者雇用の課題を解決するために作った施設になります。
今まで本社ではあまり雇用できなかった、軽作業が得意な障害のある方々が生き生きと働くことができる『新たな働く場所を創出していく』。そういった思いから作らせていただいた事業です

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障害者雇用支援サービス「IBUKI」では、障害のある人たちが野菜やハーブの栽培を行っている。

この施設で働く福本勢也さんは、以前の勤め先では学習障害があることを隠し、雑貨店での販売業務などを行っていた。

福本勢也さん:
以前の勤務先では、他の人が知っていること、できて当然のことでも、自分にとって難しいことがあり、周りの人たちにわかってもらえなかったというのがきつかったですね。障害をオープンにして働きたいなと思い、偶然IBUKIの求人に出会い応募しました

IBUKIは、企業に就労する障害者の "働く場所"を提供するサービス。

障害者はホームページやハローワークに掲載されている企業の求人に応募し、「障害者雇用」で採用される。その後、企業が「利用契約」を結んでいるIBUKIの農園へ出勤し、働く仕組みだ。

施設内は企業ごとに部屋が分かれていて、関東と関西に19軒ある施設では170社以上の企業と契約し950人以上の障害者が働いている。

育てた野菜は社員食堂で提供

福本さんの所属先は東京・港区に本社がある「森永乳業」。
森永乳業では2020年からIBUKIが勤め先となる採用を始めた。

森永乳業 コーポレート本部人財部 マネージャー・長井聡子さん:
いまオフィスの業務はペーパーレスやRPA(ロボットによる業務自動化)が進んでいるので、単純な事務作業というのはどんどん減ってきています。オフィス以外の選択肢があるということがすごく大きいと思います

IBUKIで育てた野菜やハーブはそれぞれの企業で活用されている。

森永乳業では、社員が育てた野菜を本社の社員食堂で提供。雇用している障害者のやりがいにもつながっているという。

障害者の新たな働き方を提案するこのサービス。 離職が多いという障害者雇用でも入社1年後の定着率が80%を超えている。

スタートライン・長谷川新里取締役:
私たちは農園だけにこだわっているわけでは全くなくて、これも1つの手段だと思いますし、すべての障害を持たれた方がこの働き方がいいんだという風にも思っていません。
いろいろな方々がいらっしゃる中で、その方々が選択できることが重要だと思っています。
障害のある方ですと選択肢がまだまだ少ないと思っていますので、選択肢を増やしていけることが私たちが少しでも社会に対してできることなのかなと思っています

(「Live News α」7月26日放送分)

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