広島市内の高校生が始めた、海を守るための活動。SDGsに敏感な若い世代の取り組みに懸ける純粋な思いを取材した。

まずは自分にできることから 自然に仲間が増え毎日活動

加藤雅也アナウンサー:
広島市西区、観音マリーナ海浜公園です。海辺で高校生でしょうか、若い世代の皆さんがごみ拾いをしていますね。

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高校生A:
やばい、これめっちゃ入っている…

高校生B:
何ごみだ?

高校生A:
え~わからない!

高校生B:
あ!薬ですね。

Q. どれくらいの頻度で活動している?

森井奏さん:
基本、毎日です。SDGsに興味があって、参加しようかなと項目を見たら「海の豊かさを守ろう」というのがあって。自分ならこれ出来るなと思って、ごみを拾っていたんですが、う~ん…。毎日拾ってもずっと増えるから、なんでや!みたいなところから。

「海の豊かさを守ろう」という項目に共感 学校の登校前や放課後にごみ拾い
「海の豊かさを守ろう」という項目に共感 学校の登校前や放課後にごみ拾い

広島市内の高校に通う森井奏さん(17)。6月から、学校に登校する前や放課後にこの海岸のごみを拾い始めていたところ、その活動を知った同じクラスの6人も加った。

同じクラスの高校3年生たち:
単純にやることないな、なら行くかという感じで来ている。重くはないよね。

Q. 「やらなきゃ」というよりは友達と遊ぶ感覚?

同じクラスの高校3年生たち:

そうですね。

海岸は捨てられたゴミと漂着ゴミでいっぱい

加藤雅也アナウンサー:
海岸のごみを見て行くと、やはり多いのが牡蠣養殖用パイプ。筒状のものが辺り一面に散らばっている印象です。片手で拾っていくだけでも、あっという間にいっぱいになります。

加藤雅也アナウンサー:
大きなバケツの残骸ですね、割れています。

加藤雅也アナウンサー:
これは洗剤のキャップですかね。もし、洗剤そのものがボトルで流されていて中身も海に出ているとしたら、ごみだけでなく環境破壊の面でも心配です。どこから手を付けていいか分からないくらい、ごみだらけです。

高校3年生:
やっぱり人の捨てる食べ物とか花火が多いですね。

加藤雅也アナウンサー:
持ち帰らずに捨てたのかもしれないですね。波打ち際に流れ着いていたこれもパイプです。こうやって沖の方から流されて段々、上の方に積み重なっていくんでしょうね。

取材中もまたひとつ、発泡スチロールのごみが流れ着いた。

加藤雅也アナウンサー:
私もわずか10分程度でこれだけのごみを拾いました。

加藤雅也アナウンサー:
皆さんは30分ほどでこれだけ拾ったわけですが、その量にもビックリですね。

高校生達が30分ほどかけて拾ったごみ
高校生達が30分ほどかけて拾ったごみ

海に来る人たちへ「使う責任もちゃんとしてほしい」

高校3年生:
何回か拾いに来ているが、それでもこれだけあるのは、ごみの量が多いと再認識した。

森井奏さん:
海って聞くと、きれいなところだなという想像がごみを拾う前はあった。でも、最近は海と聞くとごみのことを考えたり、ごみを見ると「拾わないといけないかも」という意識が湧くようになった。

森井奏さん:
ごみは海から来ているものもあると思うけれど、多くはここを利用している人たちが落としていると思う。使う責任もちゃんとしてほしい

1人で始めた行動が同級生の共感を生み、瞬く間に大きな力に…。森井さんは、海の現状やプラスチックについての学びをより深めていきたいということだ。

(テレビ新広島)

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