背後から凶弾に…安倍元首相亡くなる

7月8日午前11時半ごろ、奈良市内で参院選の応援演説を行っていた安倍晋三元首相。周囲には多くの聴衆が取り囲み、演説に耳を傾けていた。

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しかしこの直後、突然、大きな音とともに白煙が上がった。

視聴者の撮影した映像をよく見ると、誰かが近づいてきたのか、安倍元首相の後ろに立っていた女性が振り返った次の瞬間、激しい音とともに白煙が上がったことが分かる。

画面の左端には、マスク姿で銃のようなものを構えた男の姿が確認できる。

左手の拳を握り、演説に臨んでいた安倍元首相を背後から襲った凶弾。

事件の瞬間をとらえた視聴者の映像から、銃撃が2回あったことや、安倍元首相を撃ったとみられる男がSPに取り押さえられる様子が確認できた。

殺人未遂容疑で現行犯逮捕されたのは、奈良市に住む山上徹也容疑者(41)

警察の調べに対し「安倍元首相を殺そうと思ってやった」と話しているという。

これは、倒れた直後に撮影された安倍元首相の様子。白いシャツの左胸の上あたりに血の跡が見てとれる。

安倍元首相は現場で心臓マッサージを受け、その後ドクターヘリで救急搬送されたが、午後5時3分に死亡が確認されたという。

目撃者「衝撃波が強く、爆弾かと思った」

当時、現場で演説を聞いていて写真を撮影したという男性は…。


目撃した男性:
この写真を撮った30秒後くらいだと思いますね。後ろから「バン!」という感じで音が鳴って、SPの方がすぐその後、走って取り押さえる形でですね。

目撃した男性:
撃たれたというよりは衝撃波がすごかったので、爆弾が投げられたと思ったんですよ。一番前にいると衝撃波がブワッと押されるようにお腹に来て、とても銃のような感じではなかったですね。爆発したような感じに思った。

視聴者撮影の映像には、現場の緊迫した様子がおさめられていた。

「救急車、救急車…」
「お医者さん、看護師の方!どうか助けてください!今この場に看護師、お医者さま、いらっしゃいましたら助けてください!」

「救急車がまもなく入ります。スタッフの方、救急車が入りやすいようにご協力を!」

視聴者が撮影した映像では、現場で安倍元首相とみられる人物が心臓マッサージを受けているのが分かる。

その後、関係者とみられる人物がAEDを持って現場へと走ってきた。

“手製の銃”で 発砲音は2回

安倍元首相を撃ったとみられる山上容疑者は、逃走を図ったもののSPが取り押さえ、身柄が確保された。

山上容疑者は元海上自衛隊員とみられ、押収された銃は手製とみられることも判明。その足元には、黒いテープのようなもので巻かれた手製の銃とみられるものも確認できる。

男は複数のSPに取り押さえられ、持っていたカバンのようなものをSPが奪った。その後、男はSPに抱えられ、道路脇へと運ばれていった。


目撃者:
すごい音が鳴って煙が上がって。あ然としていたら、もう1発撃ちはって。その瞬間、2発撃った後に取り押さえられて、もう周りがもう騒然となって…

目撃者:
静かに近付いてきたので、撃たれるまでみなさん存在に気付かなかったんじゃないかと思います。

発砲音は2回響いたが、手製の銃は筒が2つあるような形をしていて、銃弾が何発発射されたかはわかっていない。

総務省消防庁によると、安倍元首相は右首に銃で撃たれた傷があり出血しているほか、左胸に皮下出血があったという。

(「イット!」7月8日放送分より)