今、農業関係者を中心に頭を悩ませているのが、早すぎる梅雨明け。その影響について、農家に話を聞いた。
電気代高騰で取水回数が減少… 心配されるコメへの影響
農家 新保孝修さん:
雨が降って、よかった。雨が降らないと大変。ポンプや長いホースを持ってきて、水をあげないと

こう話すのは、新潟市江南区で農業を営む新保孝修さん。
新潟県内では、6月28日に観測史上最も早く梅雨明けし、晴れの日が続いたため、水不足による農作物への影響が懸念されていた。

しかし7月3日夜、ようやく雨が降り、コメや野菜を栽培する農家にとっては恵みの雨に。現時点で稲の発育は良好だと言うが、電気代の高騰が田んぼにも影響を与えている。

農家 新保孝修さん:
先週の土曜日、急に「火・水・木に農業用水を止めます」と言われた。用水管理に電話したら、「電気代が去年より2~3倍かかっている」と

新保さんの田んぼがある地区では、本来 週5日、田んぼに用水が来るはずだったが、川から田んぼへ水をくみ上げるポンプの電気代が高騰していることで週4日に減少。
これから十分な水が必要となる時期を迎えるため、影響が心配されている。

農家 新保孝修さん:
これからですね。7月の半ばから穂が出て、実り始めたころどうなっているか

県は用水を無駄にしないためにも、田んぼに水漏れがないか、こまめに見回りを行うなど注意を呼びかけている。
恵みの雨+地道な対策 モモは例年以上の出来に
一方、新潟市南区・白根地区。7月4日、青山淳彦さんの畑で収穫が始まったのは、モモの早生品種「日川白鳳(ひかわはくほう)」。

松尾和泉アナウンサー:
夏のフルーツの一つ、モモ。高温の日が続いていましたが、3日の雨はモモにもプラスに働いたようです
(Q.高温の影響は?)
モモ農家 青山淳彦さん:
心配だった。雨がないと木も元気が出ないし、程よい雨が欲しかった。まさに恵みの雨で、想定外だったが良い雨だった

このまま雨が降らなければ、実の変色やみずみずしさを失うおそれもあったと言うが…
モモ農家 青山淳彦さん:
どんな年になってもいいように、ちょっと高いが「二重袋」という袋で傘をかぶせているような状況

恵みの雨に加え、モモを直射日光から守るための地道な作業により、「例年以上の出来になった」と青山さんは太鼓判を押す。

モモ農家 青山淳彦さん:
不安な世の中で心配も多い。皆さんには暑い夏をモモを食べて乗り切って、そして心配を払拭して元気でいてくれればありがたいし、うれしい
(NST新潟総合テレビ)