私がお伝えしたいのは、「鎌倉発・最新リサイクル」です。
鎌倉市で昨日から始まったのは、リサイクルと物作りを組み合わせた「リサイクリエーション」。使用済みプラを回収して、3Dプリンターを使ってリサイクルし、公園のベンチなど地域に役立つものとして還元することを目指します。また、つくる物のアイデアを市民から募集することで、資源の使い道を「見える化」し、市民の積極的な参加を促す狙いもあります。
ポイントはこちら、「あなたのゴミで、町を豊かに」注目です。
【注目ポイント・記者解説】
今回の取り組みは、JST=科学技術振興機構の「共創の場形成支援プログラム」において採択された産官学の共同プロジェクトで、慶応大学のほか、鎌倉市や花王など21の企業が参画。地域で捨てられるゴミをリサイクルし、地域で消費することで、より社会を豊かにする「地捨地消(ちしゃちしょう)」を目指しています。

使用済みプラスチックの回収は、鎌倉市内3カ所に設置した「しげんポスト」で行い、まずは洗剤パウチの回収から始め、次第に回収品目を増やしていきます。

リサイクルには国産の巨大3Dプリンタを使用し、最大で1m四方のものまで作ることが可能だということです。7月4日から使用済みプラスチックの回収を始め、2022年の秋以降、順次、リサイクル製品を市内に設置していく方針です。また、作るもののアイデアはTwitterなどで市民から募集するとしていて、既にベンチや植木鉢のほか、授乳スペース、ラジオ用の出張ブースなどの要望があるということです。

鎌倉市の令和2年度のリサイクル率は、52.7%(全国一位)で、全国平均の20.0%と比べ、非常に高い水準となっています。本プロジェクトのリーダーを務める慶応義塾大学環境情報学部の田中教授は「鎌倉市民は環境意識が高く、今回の取り組みとの親和性も高いはず。地域全体でリサイクルを楽しむ仕組み作りが出来れば」と話しています。
(フジテレビ経済部 安宅晃樹 )