2022年、サッカー明治安田生命J3リーグに昇格した「いわきFC」。掲げるのは、「90分間止まらない、倒れないサッカー」だ。その言葉を体現し、活躍をみせる選手たちを支えているのは、地元・福島県出身のスプリントコーチだ。

陸上元アジア記録保持者の「走り方革命」でチームに変化

今シーズンから参入したJ3で旋風を巻き起こしている「いわきFC」。6月19日時点での戦績は8勝1敗4分で、首位争いを続けている。

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いわきFC・山下優人主将:
みんなで競争意識を持ちながら、自分達のやる事だったり徹底だったり、「最後まで諦めない」姿勢というのが、こういう順位につながっているのかなと思います

いわきFCの大きな武器の一つが、フィジカルの強さだ。そんな、「90分間止まらない、倒れない」サッカーには、選手らを支える1人のコーチの存在があった。

「走り方」の重要性…スピードだけでなく「けが」にも影響

そのコーチとは、今シーズンからいわきFCに加わったスプリントコーチ・秋本真吾さん(40)だ。陸上200メートルハードルの元アジア記録保持者で、選手に正しい走り方を指導することで、チームの「走り方革命」を進めている。

いわきFC・秋本真吾 スプリントコーチ:
正しい走りをすると、当然スピードも上がっていくというのが1つ。もう1つは、走り方が悪いとケガにつながってしまうんですよね

今シーズン6得点を挙げているMFの岩渕弘人選手は、秋本コーチの指導の効果を実感している。

いわきFC・岩渕弘人 選手:
試合を通じて、足がつらなくなったというのは事実としてある。僕達の力になってくれてますし、自分達も尊敬して聞いている部分もあるので、お互い、すごくいい関係でやらせてもらってるなと思います

コーチに就任して約半年。秋本コーチは、選手のポテンシャルをさらに引き出そうとしている。

いわきFC・秋本真吾 スプリントコーチ:
まだこれが100だと思わないで欲しいなと。選手にも言うと「えっ、まだ良くなるんスか?」と選手は言ってるんですけども、いやいやいや全然、「これからですよ」と

J3の頂点へ 経験や知識をチームに伝えることで“復興”に

秋本さんは福島県大熊町出身。東日本大震災後、会津若松市に避難した大熊町の小学生に、陸上の楽しさなどを伝えてきた。

培ってきた経験や知識を、J3の舞台で戦ういわきFCにー。何よりも結果にこだわり、それがもし復興につながれば、と考えている。

いわきFC・秋本真吾 スプリントコーチ:
僕が人の足を速くする事で、結果を残すという事だけを考えてやっていきたい。それに対して応援してくれる人がいる事に、心から感謝したい

「走り方革命」でさらなる高みを目指すいわきFC。J3の頂点に向けて突き進む。

(福島テレビ)

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