性的少数者LGBTQの当事者からのメッセージ。「みんな違って、みんないい」と呼び掛けたのは、心と体の性が一致せず、幼い頃から苦しんできた女性だ。6月13日、長野県大町市の小学校で講演を行った。

つらかった幼少期 今は経験を生かして活動

大町市「人権を考える市民の集い」(大町北小学校・6月13日)
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長岡春奈さん:
2011年に「春奈」という名前に変えました。生まれた時は男だったわけですから「春奈」という名前じゃなかったんですよ

松本市在住の長岡春奈さん(62)。大町北小学校で講演し、子どもの頃は「地獄のような生活だった」と語った。

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長岡さんは、生まれた時の心と体の性が一致しない「性同一性障害」で、保育園のころから違和感に悩み、いじめや差別を受けていた。

長岡春奈さん:
学校に行くと、女っぽいといじめられるんです。感染するから近寄るなと言われて、仲間外れにされていました。つらい、つらい、つらい…何も楽しいことが残っていない小学校時代

理解の乏しい時代に苦しい思いをした長岡さん。2012年、53歳で性別を女性に変更し、今は講演や当事者の相談に乗るなど、経験を生かしている。

現在、LGBTQに該当する人は人口の約10%いるという調査もあり、多様性を尊重しようという意識が高まりつつある。

「自分を信じて」多様な生き方を

長岡春奈さん:
(自分が差別された)この時代と今は違うんです。今、みんなは苦しければ言えばいいんです。こういう人たちを見て、おかしなやつだと思っちゃだめだと。それは間違っています。きょうでその考えを捨ててほしい。誰を好きになってもおかしくないよ、みんな違って、みんないいんだ、と。みんな「自分らしさ」と思ってほしい

そして、自身が中学校の教師や高校時代の友人、母親に救われた経験から、こう呼びかけた。

長岡春奈さん:
だれか一人、自分の味方がいれば、人は生きていけます。君は一人じゃないよ。だからしっかり生きていくんだと、自分で信じてほしいと思います

講演を聞いた児童はたちは、どう思ったのか。

6年生:
(当事者が身近にいたら)仲良く親切に接したいと思います

6年生:
差別とか行わず、みんなで楽しく、平等に暮らしていきたいです

6年生:
LGBTQの人たちが、これからの未来の中で過ごしやすい環境をつくっていくことは、大切なことなんだと思いました

長岡春奈さん:
言えないで聞いている人(子ども)が、おそらく何人もいるんじゃないかと思っています。自分が当事者だとしたら、それは誰かに言っていいんじゃないかなと。言うこと自体は悪いことじゃないんだということも伝えたい

長岡さんは、これまでの活動から「子どもの方が受け入れが早い」と感じていて、小さい頃から多様な生き方への理解を深めてほしいとしている。

(長野放送)

記事 682 長野放送

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