静岡県内のバスケットボール界で注目を集めている中学生がいる。
父親はBリーグで活躍した身長196cmのビッグマンで、多彩なシュートスキルを誇る名プレ―ヤーだった。母親も大学で活躍したバスケ選手だ。
血筋の良さと英才教育、それに本人の努力でNBAをめざす。

フィジカル生かしたゴール下のプレーが得意

鵜澤潤之介選手:
バスケをするならNBA。一番レベルの高い所でやりたい

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静岡県の中学バスケ界に彗星(すいせい)のごとく現れたのが、静岡市のクラブチームSWAGGA(スワッガ)所属の14歳、中学3年生の鵜澤潤之介選手だ。
身長179cm・体重83kgと中学生離れした体格を武器に、バスケットボールで最も激しい接触のある、ゴール下でのフィジカルの強さを生かしたプレーを得意としている。

チームメートとの体格差は歴然
チームメートとの体格差は歴然

SWAGGA ・鵜澤潤之介選手:
ゴール下のシュートドリル(練習)をやって、自分のだめだった点を改善しました

ポジションはパワーフォワード。チームの得点源として、期待のかかった2021年の全国大会では1試合平均20得点をあげ、全国9位の立役者となった。

2021年全国大会での鵜澤選手
2021年全国大会での鵜澤選手

八村選手に憧れて入団…1年半で急成長

本格的にバスケを始めて1年半。急激な成長に、クラブを率いて10年目の小川監督も驚いている。

SWAGGA・小川太監督:
成長度合いはかなり早い。バスケを始めて2年経ってないのに、これだけできる選手は今まで見たことない。彼は自分でもひたすら努力する。自分の意志と努力が、どんどん上手にさせている

なぜこれまで本格的にバスケットボールをしなかったのか聞いてみた。

鵜澤選手:
親がバスケをやっていましたが、面白いと思わなくてTVゲームをしていました

小学生までは、週1回のスクール練習で体を動かす程度だったバスケットボール。
しかし中学1年の秋、NBA入りした日本代表・八村塁選手に憧れて、本気で「プロになりたい」と静岡市の強豪クラブの門を叩いた。

そして、今や得点源にしてチームキャプテンも務める。この急成長は「偶然」ではなく、「必然」かもしれない。

父はBリーグ、母は名門大学で活躍

父はプロバスケットBリーグで活躍した鵜澤潤さんだ。身長196cm・体重100kg超えの日本人ビッグマンで、多彩なシュートスキルを持つ名プレーヤーだった。

鵜澤選手を指導する父・潤さん
鵜澤選手を指導する父・潤さん

さらに母・琴代さんも、名門・日本体育大学で全国大会MVPを獲得するなど大学No.1プレーヤーの称号に輝いた名ガードだ。

日本バスケ界屈指のサラブレッドは、両親から英才教育を受けることもある。

鵜澤選手:
リバウンドがとれなかった時に、タイミングなどドリル(練習方法)を考えてくれたり、相手の動きを見て、自分でどう判断するか専用の練習を考えくれた

出身は千葉県だが、父・潤さんが静岡市のシャンソンのアシスタントコーチに就任したことで、2020年から鵜澤さん一家は拠点を静岡に移した。

プロの視点で英才教育

自宅では撮影した映像を確認しながら、父から実践的なアドバイスをうける。

父:
リバウンドから(攻撃に移った時に)相手ディフェンスが誰をマークするかわからない中で、潤之助のシュートは良い判断だった。見て、(パスを出す時)誰があいてる?もっとコートを広く見て

自宅で試合映像を見ながら指導
自宅で試合映像を見ながら指導

元プロの視点による「点の取り方」「試合の流れの中での考え方」など、貴重なアドバイスが成長の糧になっている。

父の助言を胸に努力を重ねて

もちろん才能や環境だけではない。
クラブ加入当初、両親は厳しい練習についていけないのではと心配したそうだが、日々のトレーニングに加え、休日も自主練習を欠かさず、スピード感ある動きやボールを扱う技術を瞬く間に習得した。

努力家の一面も持ち合わせていることが、才能を引き出すことにつながっている。

鵜澤選手:
努力しないとおいていかれるから、自主練習を欠かさず、言われたこともきちんとこなして、みんなに追いつくよう頑張った。父から「一度やったら諦めるな、目標が達成されるまでやめてはだめだ」と言われてきた。苦しくても食らいついていかないとだめだと思った

父・潤さん:
「常に練習で手は抜くな、失敗してもいいから全力でやれ」と言っているので、いつも全力で練習に取り組んでいると思います

「やるからには全力で」。父から多くの助言を受けてきた中でも、特にこの言葉を胸に深く刻んでいる。

“高い頂き”NBAをめざして

両親の支えとたゆまぬ努力で、全国レベルの選手に急成長を遂げた鵜澤潤乃介選手。高い頂きへの挑戦は始まったばかりだ。

鵜澤潤乃介選手:
NBAプレイヤーになって、日本を代表する選手になる。オールラウンダーになって、ドリブルもつけてパスもさばける選手になりたい

NBAで活躍する渡邊雄太選手も両親がバスケットボール選手だった。
血筋と英才教育、それに自らの努力で夢がかなうか、今後の成長が楽しみだ。

(テレビ静岡)

テレビ静岡
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