気になる体重の変化もこれなら自然に意識できそうだ。

毎日自然に体重管理

一見普通のバスマット。

この記事の画像(11枚)

しかし、これは、この春「マクアケ」で応援購入が始まったスマートバスマットなのだ。

計測したデータは自動的にスマホアプリに記録。体重、BMI、さらに前回計測した時からの変化がスマホに表示される。

バスマットに体重表示が出ない理由を聞くと…

issin・程涛代表取締役:
体重表示にしますと一部のユーザー様がやっぱり現実逃避といいますか、「自分の体重を見たくない」ということがあります。

このスマートバスマットを販売する会社が行ったアンケート調査では、「体重計を買ったのに使わない」と答えた人の理由の第1位は、女性が「現実逃避」 男性が「面倒くさい」だった。

issin・程涛代表取締役:
どうやったら自然に自分が無意識のうちに体重管理できるか、というのをずっと考えていて、家の中のベッドルームとか玄関とかいろいろテストした結果、一番裸に近い状態で、かつ、毎日ほぼ同じ時間帯で測れるという場所がバスルームの出たところ。つまり、お風呂場のタイミングが一番ベストじゃないかと。

日常に溶け込み、"無意識"に使ってもらえるように見た目と機能のシンプルさにもこだわった。

さまざまな指標がある中、計測するのは体重だけ。 スマホへの通知も"気になる変化"があった時のみに絞った。

体重を日々記録し、異変を知らせることで誰かの健康を守りたい。このバスマットを開発したきっかけを聞くと・・・

issin・程涛代表取締役:
私は起業1年目の時にお父さんが急に亡くなったんですね。今振り返ってみると、最後の3か月で急に痩せたんですよ。でも病気があったことに気付かなくて。私のお父さんのようなことが再度起きないようにこの商品を通してできればいいなと思いますね。

家族でも使えるように1台で最大8人まで登録が可能。今後はあらゆる世代の健康維持に寄り添ったサービス開発を目指す。

issin・程涛代表取締役:
いろんなモードを搭載してユーザーさんに合わせて、ダイエットしたいのか、健康維持か、子供の成長か、もしくは妊娠モードなんか、そういうものを提供した上で、更にそこがアドバイスできるような仕組みがあればいいなと思ってます。

無意識のセルフモニタリング

三田友梨佳キャスター:
一橋大学ビジネススクール准教授の鈴木智子さんに聞きます。体重計なのに体重を表示しないというとても斬新な取り組みだと感じましたが、鈴木さんはどうご覧になりましたか?

一橋大学ビジネススクール准教授・鈴木智子さん:
ヘルスケアの未来について語るとき「セルフモニタリング=自己管理」が1つのキーワードとなっています。

モバイルテクノロジーの発展により、医療従事者に頼らなくても、自分の健康ニーズを把握できるようになりました。 セルフモニタリングが普及するとヘルスケアのコストを削減することが可能になります。

また、ユーザー自身の意識を高めると健康でいるために自分の行動に責任を持つようになります。

日常生活ルーティーンに溶け込めるか

三田キャスター:
こうした取り組みをさらに普及させるためにはどういったことが必要だとお考えですか?

一橋大学ビジネススクール准教授の鈴木智子さん:
今回のスマートバスマットのポイントは、ヘルスケアを日常のルーティンの中にいかに溶け込ませるかということなんですね。 VTRにもありましたが、課題の1つは自己管理ツールの使用が面倒だということ。

また、過度にカロリー計算を行わせると、摂食障害やうつ病など、健康障害の発症につながる懸念があります。 そして、自己管理ツールの多くは、ユーザーが自己管理する意欲をもっていると想定したデザインになっていますが、実際は、自己管理ツールを使うかどうかを熟考する段階で脱落してしまうことが多いんです。

今回のスマートバスマットは、日常生活の中で無意識のうちにセルフモニタリングを行うことでこうした課題を解決してくれています。

継続を阻害する要因を"無意識"で解決

三田キャスター:
"無意識"ということがポイントなんですね。

一橋大学ビジネススクール准教授の鈴木智子さん:
そうですね、やらされている感がないことが重要です。人生100年時代が近づいていますが、充実した100年人生を過ごすためには、一人ひとりが健康を自分で管理し、病気を未然に防ぐことが重要になると言われています。

そのためにも今回のスマートバスマットのように、セルフモニタリングを簡単にしてくれるツールが増えることに期待したいです。

三田キャスター:
バスマットを通して日々の身体の小さな変化に触れることで、健康に対する意識も自然と高めることができそうです。

(「Live News α」5月30 日放送分)