待望の「軽EV」は実質180万円から

日産自動車は20日、三菱自動車工業と共同開発した軽自動車サイズのEV=電気自動車「サクラ」を、この夏に発売すると発表した。

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軽自動車ユーザーの多くは、1日当たりの走行距離が30キロ以下という調査結果をもとに、1回の充電で走行できる距離を最大180キロに設定。

電池を小型化することで価格を抑え、国からの補助金を利用した場合、車種によってはおよそ180万円で購入できる。

日産自動車 星野朝子執行役副社長:
補助金も、いろんな自治体で出ています。それも含めて、購入していただくことで普通の軽自動車と同じ価格になっています。日本(のEV普及率は)すごく低いので、これで上げていかないといけないと思っています。

EV普及の底上げにつなげたい日産自動車。新たな試みで製品の魅力を発信する。

メタバース空間で発表

日産自動車 星野朝子執行役副社長:
本日はお忙しい中、お越しいただきましてありがとうございました。今回、史上初のメタバース上の発表会に、みなさんを案内できることをうれしく思っております。

20日夜8時から行われた、日産自動車が展開するメタバース空間での発表会。

これに合わせ、新型の“軽”電気自動車をVR上で試乗できる。

海老原キャスターがVR試乗

海老原キャスターが、VR試乗を体験した。

スタッフ:
扉もこのように開きます。

海老原優香キャスター:
おー、扉も開いてます。

内装や実際に乗った際のサイズ感などを忠実に再現。

海老原キャスター:
スムーズですね、動き出しも。気持ち良い桜並木の間を…。

スタッフ:
こちらにカフェがあるので、一回止まってみようかなと。

スタッフ:
季節が春から夏に変わってきまして、海が広がっているんですね。

海老原キャスター:
きれいな海も見えてきました。

試乗コースは春夏秋冬4つのエリアに分かれ、それぞれにフォトスポットを用意。

さらに…。

スタッフ:
充電したいなと思ったときには、このトリガーを差し込みますと、充電ができるようになっています。

ドライブの魅力を発信するとともに、店舗に行かなくても車の特徴を知ることができる。

日産自動車は今後、メタバース上でスタッフによる車両案内なども始め、顧客との新たなコミュニケーションの場を広げたいとしている。

内田嶺衣奈キャスター:
このニュースについて、デロイト トーマツ グループの松江英夫さんに伺います。

メタバース上でというのも驚きましたが、軽自動車サイズの新たな電気自動車、松江さんはどうご覧になっていますか。

VR試乗で車の購入プロセスに変化

デロイト トーマツ グループCSO松江英夫氏:
今回は軽自動車の弱点だった走行性能、ここを格段に引き上げているのが特徴なんですけれども、さらに面白いのがメタバースでVRを使って試乗体験ができる。このプロモーション、マーケティングのやり方は画期的だと思います。

実際、クルマを購入する方の6割から7割は、試乗してリアルに五感で感じた上で購入する。これが今までのプロセスだったんですが、メタバース上でこういう経験ができるようになると、自動車の購入プロセスが変わって購入層が一気に広がっていく。こんな展開にも期待できるんじゃないかなと思いますね。

「軽EV」の潜在ニーズは高い

内田キャスター:
軽自動車サイズの新たなEVの登場というのは、EVの普及自体にもポジティブな影響を与えていきそうですね。

松江英夫氏:
そうですね。実は軽自動車というのは、国内販売の自動車の4割というボリュームゾーンなんですね。

これが我々デロイト トーマツ グループの調査によると、向こう3年間で買いたい車種の第1位が実は軽自動車、さらにはEV化してほしいボディータイプの第1位も軽自動車ということで、軽自動車のEV化に対する潜在ニーズは非常に強いものがあるんです。

さらにこれから社会も高齢化してきて、限られた範囲を安全に移動したいというニーズが高まっていくと、軽自動車の需要はますます高まっていくと思います。

課題は充電インフラ 解決でEV普及に弾み

内田キャスター:
EVの普及を今後進めていく上でクリアにすべき課題についてはどう見ていらっしゃいますか。

松江英夫氏:
私どもの調査では、EVの購買を妨げる最大の要因は充電インフラの不足・不安にあります。

このインフラの拡充がEV普及の最大の鍵でもあるんですが、私はそこにおいてEVをエネルギーの「地域社会のインフラ」として捉えていく、そこで投資をしていく発想が大事だと思うんです。具体的には、これから地域社会の中で再生可能エネルギーを拡充していく上でも、天候に左右されやすい供給を蓄電池の機能を通じて安定化させていくことであったり、自然災害の中の非常用電源としてEVを使っていく。こういった防災の機能に着目するなど、EVを車だけではなくて、地域社会のエネルギーのインフラとして捉えて投資をしていく。こういったやり方によって、日本ならではのEV普及を進めていくことに期待したいと思います。

内田キャスター:
そうですね。お財布にも、そして地球にも優しい軽自動車タイプのEV、これからますます広がりそうです。

(「Live News α」5月20日放送より)

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