最近、関西で地震が多いと実感している人も多いのではないだろうか。
特に京都府南部・大阪府北部でM(マグニチュード)4程度、最大震度3~4を観測する地震が頻発している。

一体何が起きているのか、専門家に話を聞いた。

京都で頻発 震度3~4の地震

2022年3月31日に京都府南部(震源は亀岡市付近)で地震が起き、そのあと何度も揺れている。
約1カ月で震度3~4の地震が5回発生した。

3月31日:京都府南部 M4.4 最大震度4
4月3日:大阪府北部 M3.9 最大震度3
4月25日:京都府南部 M4.1 最大震度3
4月30日:京都府南部 M4.3 最大震度3
5月2日:京都府南部 M4.4 最大震度4

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ツイッターなどのSNSの投稿にも、「怖かった。それにしても最近地震が多い」「京都府南部で何が起きているんだ」と不安を感じる人の声が多く見られた。

専門家「日常的に地震が多い…ただ頻発は非常に珍しい」

一体、何が起きているのだろうか。
京都大学防災研究所・地震予知研究センターの飯尾能久教授に話を聞いた。

Q.そもそも、なぜこの地域で地震が起きているのでしょうか?)
飯尾能久教授:
京都府南部には亀岡などに複数の活断層があり、日常的に小さな地震が発生している。数年に一度は、M4クラスの地震が発生する場所でもあります

一方で、地震が頻発している原因について聞くと…

飯尾能久教授:
震度4、M4クラスの地震が頻発するのは非常に珍しい。3月31日の地震と5月2日の地震はともにM4.4なので、後者が余震だとは考えにくい。原因については現状では分かりません

原因は今のところ分からない、というのが実情のようだ。
内陸で地震が起きる原因として知られているのは活断層だが、それだけが原因かどうかは分からないというのだ。

ただし、頻発している背景として、この地域には“ある特徴的なこと”があると指摘している。

温泉の仕組みと同じ? プレートからしみ出した海水が地震発生に影響か 

飯尾能久教授:
今回の地震との関連は分かりませんが、京都府南部・大阪府北部では、プレートから上昇してきた海水が地震の発生に影響を与えている可能性があります

飯尾教授は、プレートから地表に上がってきた「海水」の影響について指摘する。

この地域には、地下60キロから80キロにフィリピン海プレートという日本列島に沈み込んでいるプレートがある。海水を含んだプレートが地下深く沈み込み、そこからしみ出た海水が徐々に上昇して断層に入り込み、断層を押し広げて滑りやすくしている。
つまり、地盤に影響を与えて地震が発生している可能性があるというのだ。

この仕組みは、近くに火山がないのに温泉水が湧き出ている、神戸市の有馬温泉などと同じ構造だということだ。

迫る南海トラフ地震 関連は…

一方で、40年以内に90%の確率で発生すると言われている「南海トラフ地震」との関連についても聞いた。

飯尾能久教授:
南海トラフ地震との関連は、現時点ではないとみられます。しかし、過去の南海トラフ地震の発生前後には近畿地方を含む西南日本で地震が活発的に起きている。改めて、今できる備えは必要です

現在頻発している地震が南海トラフ地震に関係しているかどうかは、はっきりと分からないのが現状のようだ。
しかし、それとは別に、南海トラフ地震が近く起きる確率が非常に高いことは確かで、備えは必要だ。

今できる備えとして、次のようなことがあげられる。

1つ目は、家具の固定の徹底だ。
家具が倒れるとけがをしたり、命に危険を及ぼす可能性がある。
事前に棚などを固定しておく必要がある。 

2つ目は、備蓄品の確認だ。
水や食料を備蓄する際は、賞味期限にも注意しなければならない。
いつでも取り出せるように、あらかじめ保管場所を決めておくのも重要だ。

この機会に、大きな地震や津波への備えを、いま一度確認してみてはどうだろうか。

(関西テレビ「報道ランナー」2022年5月10日放送)

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