5月12日、屋外で人との距離が2メートル以上とれている状況ならば、マスクを外すことを推奨すると改めて述べた松野官房長官。

松野官房長官:
屋外での人との距離が十分ある場合、具体的には少なくとも2メートル以上の距離を確保できている場合にはマスクを外すことを推奨しています

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屋外×2メートル以上距離確保で“マスク外し”推奨

屋外でのマスク着用の見直しは今、どれほど進んでいるのか。人々の憩いの場となっている横浜市の山下公園を訪れた。

横浜市では、「公園の利用」する時はマスク着用を求める一方、熱中症対策のため、外で人との距離が少なくとも2メートル以上確保できる場合にはマスクを外すよう呼び掛けている。

しかし、公園の利用者に話を聞いてみると…

公園の利用者A:
(マスクを)外す勇気はないですね。誰かにうつしたくないし自分を防御したいから

公園の利用者B:
皆さんマスクしていますし、人目が気になってできなかった(外せない)です

一方、人気のない小道を見てみると、マスクを外して歩いてくる男性がいた。仕事で外を回っているという。

マスクを外して歩いていた男性:
暑くなってきて歩くのがつらかったので(外していたが)、人前ではマスクはする。熱中症になる可能性もあるので、(屋外でのマスク着用は)夏は厳しくなると思っている

屋外でのマスク着用の見直しを巡っては5月10日、東京都医師会も「公園」のほか「散歩やジョギング」、「保育所・幼稚園の外遊び」などをあげて、外すよう提案した。

幼稚園でも任意で屋外でのマスク外し導入 「表情よく見え安心」

こうした中、東京都多摩市にある幼稚園では、屋内ではマスク着用を徹底する一方、新規感染者の減少傾向に伴い、4月から「屋外ではマスクを外してもよい」とする方針に変更した。
一番の理由は熱中症対策だ。

強制ではなく任意だというが、実践すると見えてきたこともあるという。

東京大谷幼稚園・近澤剛士 園長:
マスクを外して遊んでいる子供たちを見ると、やはり表情がよく見える。すごくコミュニケーションが図りやすいし、子供同士も我々も、表情を見て色々なことを感じるというのは大きいので、安心感がすごくある

一方で、職員は常にマスクを着用している。

東京大谷幼稚園・近澤剛士 園長:
感染リスクがまだ完全になくなってはいない。大切な子供を預かっているので、マスクを外すことはしていない

また、一部の保護者からは、屋外でマスクを外すことに不安の声もあるといい、感染状況なども考慮しつつ今後の対応を検討したいという。

5月12日、東京都で新たに確認された新型コロナウイルスの感染者は4216人。5月5日から1896人増え、6日連続で前の週の同じ曜日を上回った。

オミクロン株 新たな組み換え体も…岸田首相“マスク着用緩和は非現実的”

一方、5月12日、東京都の専門家会議は、都内でオミクロン株の新たな組み換え体を確認したと発表。患者は全員軽症で療養を終えており、市中感染とみられるという。

さらに、マスク着用の見直しにも言及した。「換気が非常に良いところでそれほど多くの会話をしないような場所では、屋外だけでなく屋内でもマスクを外していい状況がある」との見方が示された。

こうした中、5月12日に岸田首相はマスク着用の重要性を改めて強調した。

岸田首相:
今の段階でマスクの着用を緩和するのは現実的ではないと政府としては考えています

その上で熱中症のリスクもあるとし、屋外で2メートル以上距離がとれる状況であればマスクを外すことを推奨する考えを示した。

(「めざましテレビ」5月13日放送より)