BA.2に置き換わった 

「流行の主体が、感染力がより高いとされるオミクロン株BA.2系統に置き換わったと考えられる」 まん延防止等重点措置の解除から3週間を過ぎ、きょうはモニタリング会議は開かれず、データ分析の公表だ。 

年代別にみると、20代が21・2%となり2週連続で全年代の中で最も高く、次いで30代の18・7%、40代の16・1%、10歳未満が15・8%だった。 感染経路別では、家庭内感染がやはり最も多く70・5%に。 

都内では、オミクロン株「BA.2」に置き換わったとの見方も
都内では、オミクロン株「BA.2」に置き換わったとの見方も
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また、オミクロン株のうちこれまでより感染力が強いとされるBA.2「ステルスオミクロン」疑いがオミクロン株のうち76・7%となり、「オミクロン株BA.2系統に置き換わったと考えられる」との見方が示された。 

夜の人出「減少するも高い水準」 

夜の街の人出については、「新規感染者数の増加等にともない直近1週間では減少するも(前週比9・3%減)、措置中の平均水準に比べると依然20%以上高い水準で推移」との分析が出された。 

ワクチンと感染拡大が微妙な均衡 

「ワクチンと感染拡大が微妙な均衡を保っている」 ある関係者は「これまでは、高齢者のワクチン接種率が4割、都民全体の接種率が4割を超えたときに感染者数が下がってきた。しかし、今回は都民全体(12日現在)の接種率が47%になっているのに、感染者数が横ばいか前週比で増えている日もある」と、現状を「微妙な均衡」と話した。 

「ワクチンと感染拡大が微妙な均衡を保っている」との指摘も。
「ワクチンと感染拡大が微妙な均衡を保っている」との指摘も。

都内集団免疫論に「そんなに甘くない」 

「そんなに甘くないと思う。楽観視していない」 沖縄が第6波のピーク近くまで再び新規感染者数が増えているのに比べ、大都市である東京の新規感染者数は横ばい。この理由のひとつを「第6波で東京都には集団免疫ができたから」との見るむきもあるが、この点について都の担当者は懐疑的だ。 

GW前の接種よびかけ 

「ゴールデンウィークが間近でございます。また、ワクチンを接種してその効果が出るまでの時間等々考えますと・・・」 小池知事は埼玉、千葉、神奈川の知事とテレビ会議を開き「20代以下が新規感染者の中心」「20代以下のワクチン接種率は低い」と指摘、若い人に3回目のワクチン接種を呼びかけた。

ワクチンは接種後、抗体ができるまでに1~2週間かかると見られ、ゴールデンウィークに間に合う今こそ、ワクチン接種を進めたいのだろう。 「微妙な均衡」からの「感染拡大のゴールデンウィーク」としないため、自らの感染予防対策が緩んでいないか、 1人1人に見直しも求められているのではないか

一都三県テレビ会議で、小池知事は、特に、若者のワクチン接種を呼びかけた(14日午後)
一都三県テレビ会議で、小池知事は、特に、若者のワクチン接種を呼びかけた(14日午後)

(フジテレビ社会部・都庁担当 小川美那)

社会部
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今、起きている事件、事故から社会問題まで、幅広い分野に渡って、正確かつ分かりやすく、時に深く掘り下げ、読者に伝えることをモットーとしております。
事件、事故、裁判から、医療、年金、運輸・交通・国土、教育、科学、宇宙、災害・防災など、幅広い分野をフォロー。天皇陛下など皇室の動向、都政から首都圏自治体の行政も担当。社会問題、調査報道については、分野の垣根を越えて取材に取り組んでいます。

小川美那
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「お役に立てれば幸いです」 見てくださる皆さんが“ワクワク&ドキドキ”しながら納得できる情報をお伝えしたい! そのなかから、より楽しく生き残っていくための“実用的なタネ”をシェアできたら嬉しいなあ、と思いつつ日々取材にあたっています。
フジテレビ報道局社会部記者兼解説委員。記者歴20年。
拉致被害者横田めぐみさんの娘・キムヘギョンさんを北朝鮮でテレビ単独取材、小池都知事誕生から現在まで都政取材継続中、AIJ巨額年金消失事件取材、TPP=環太平洋経済連携協定を国内外で取材、国政・都政などの選挙取材、のほか、永田町・霞が関で与野党問わず政治・経済分野を幅広く取材。
政治経済番組のプログラムディレクターとして番組制作も。
内閣府、財務省、金融庁、総務省、経産省、資源エネルギー庁、農水省、首相官邸、国会、財界(経団連・経済同友会・日商・東商)担当を経て現在は都庁担当。