サーモンに小麦粉など食料品の値上げが止まらない中、代わりとなる食材に脚光が集まっている。

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信州サーモンがノルウェー産の代替品として人気

活きのいい魚が泳いでいるのは海なし県として知られる長野県の養殖場。こちらでは信州サーモンの養殖出荷が行われている。

マトル水産:徳竹豊社長:
川魚特有の匂いを除去するような方法で飼っていますので、この辺は美味しくできていると思います。ノルウェーとかフィンランドから来るアトランティックサーモンが減っているから、たぶん寿司ネタなんかの代用に信州サーモンを使うケースが多いんじゃないですかね

ノルウェー産サーモンが、ウクライナ侵攻で供給が不安定となっているため、代替品として国内の養殖サーモンへの需要が高まっているという。

マトル水産:徳竹豊社長:
出荷数は上がっています。通常の倍くらいには増えています

マトル水産は東京・豊洲をはじめ、大阪など各地に信州サーモンを出荷。3月から新たな注文の問い合わせが増え、うれしい悲鳴をあげている。

マトル水産:徳竹豊社長:
月割りにしたら、だいたい1500匹前後、それだけのものを売るだけの能力しかないんですよ。だから、新規のお客さんは、正直言って、お断りしている状態です

そんな信州サーモンが食べられるお店「熊だ」では、ノルウェー産のサーモン丼、信州産のサーモン丼をそれぞれ980円で提供している。

信州サーモン丼を食べに来た客:
何回でも食べ行きたいです

信州サーモンはノルウェー産に比べ、身が赤いのが特徴。

サーモン専門店「熊だ」では、ノルウェー産の仕入れ価格が5割程度も上昇。そこで信州だけではなく、各地の養殖サーモンを増やしたいと話す。

サーモン専門店「熊だ」・今野健二社長:
この機会に日本全国のサーモンを食べてもらいたいです

小麦の代替品は「米粉」

一方、コロナ前から高騰が続き、今後の値上げも心配な小麦の代替品にも注目が集まり始めている。

小麦の代替品は米粉。米粉製造メーカーには、パンや麺を作る会社から小麦の代わりに米粉を使えないかなどの問い合わせが増えている。

みたけ食品工業・八田武治社長:
通常に比べて約30%くらい上回った形でお問い合わせをいただいている状態です

即席麺の製造会社と米粉入りラーメンの試食会が行われていた。

つばめ食品・鈴木翔太主任:
米粉自体は価格はちょっと高いんですけれども、小麦粉のその値上げによって、今は価格差がどんどんなくなってきているので、商品開発をさせていただこうと思っております。小麦粉と米粉の違いはですね。やはり食感の部分が違いますね。米粉を入れることによって、喉越しのよさだとか、ツルっとした食感モチっとした食感というところは出せます

信州産サーモン以外にも、いわゆるご当地サーモンの開発や養殖は全国各地で行われている。これを機に新しい日本の味を試してみてはいかが。

(「イット!」4月5日放送分より)