防衛省は、3月10日から11日にかけて、津軽海峡をロシア海軍の艦艇10隻が航行したと発表した。2月には日本海とオホーツク海でロシア軍の艦艇24隻による異例の大規模演習が確認されていて、10隻はこの演習に参加していたとみられる。
海上自衛隊は、10日午前2時ごろ、襟裳岬沖の東北東約180キロの海域で、ロシア海軍の艦艇10隻を確認した。その後10隻は、津軽海峡を太平洋側から日本海側に向けて航行した。
一連の動きを海上自衛隊の護衛艦「まきなみ」やPー3C哨戒機などが情報収集と警戒監視にあたった。10隻は2月以降、ロシア海軍が日本海とオホーツク海で行っていた大規模演習に参加していたとみられる。

防衛省は、演習について「ウクライナ周辺の軍の動きと呼応する形で、ロシア軍が東西に活動しうる能力を誇示するため」のものと分析している。
岸防衛相は11日の会見で、ロシアによるウクライナ侵攻を非難した上で、「このような情勢のもと、我が国周辺においてロシア軍の活動が活発化していることは懸念すべきもの」と述べた。