与党が大敗した参議院選挙を受けた臨時国会が1日、召集されました。
小雨の降る中、午前8時に国会議事堂の正門が開かれると、新人議員の国民民主党の小林さやか議員やチームみらいの安野貴博議員らが次々と登院しました。
参議院選挙で14人が当選し、躍進を果たした参政党。
新人議員らは、神谷代表とともに集団で初登院です。
参政党・神谷代表:
3年前は私一人。今回は15人で一緒に参加できるので、力を合わせて頑張っていきたい。
男性議員は、政党カラーのオレンジのネクタイでそろえ、女性議員は黒や白のスーツで国会議事堂を前に記念撮影していました。
「さや」の名義で東京選挙区に出馬し、66万票以上を獲得し当選した塩入清香議員。
選挙戦では、「さやコール」が起こるなど注目を集めました。
初登院の感想は…。
参政党(「さや」で当選)・塩入清香議員:
緊張と喜びで胸がいっぱい。選挙期間中に約束した公約をどうやれば実現できるか、どんどん勉強して話を詰めていけたらと思う。
今回、目標を上回る17議席を獲得した国民民主党。
東京選挙区で当選した牛田茉友議員は、「非常に引き締まった気持ち。良い緊張感を持って朝ここまでやってきた」と述べました。
所得税の減税のほか、いじめを受けた経験から孤独・孤立対策に取り組みたいと語りました。
国民民主党・牛田茉友議員:
発達障害の子どもの支援の体制の拡充や孤独・孤立対策、国民民主党が2019年から公約に掲げているが、より力を入れてやっていきたい。
参院選で大敗した自民党から出馬し、東京選挙区でトップ当選した鈴木大地議員も初登院です。
自民党・鈴木大地議員:
月並みだが、とても身は引き締まる思い。しっかりたくさんの負託を受けたので、国民・都民のためにしっかり働きたいと思います。(Q.取り組みたい政策は?)健康政策。「元気にすると日本を元気にする」をやっていきたい。
参院選で2議席を獲得した日本保守党の百田尚樹議員と北村晴男議員も初登院。
日本保守党・百田尚樹議員:
私は総理大臣じゃないので大きく変えることはできないと思うが、それでも国会議員になったら多少の影響力があると思うので、国会、国家の外でも私の発言で少しは国が良い方に進めればいい。
日本保守党・北村晴男議員:
国会の舞台で自分のやれることをやる、そういう日が来たんだな。
北村弁護士として、テレビ番組にも数多く出演していた北村議員。
国会議事堂を間近で見た感想について聞かれると、「まさか自分がこの中に入るとは思っていなかった。驚きというか1年前の自分、2カ月前の自分にいったらビックリするだろうな」と述べました。
政治家へ転身したのは、社民党のラサール石井議員も。
手に小さなランドセルを持っていた理由を「ピカピカの1年生だと。年も年だし芸能界も長いが、新たな所に踏み込んでいって頑張るということだけでも、皆さんに少し勇気を与えたりすることができるのかな」と語りました。
兵庫選挙区から無所属で立候補し、当選を果たした元明石市長の泉房穂議員は「国民に負担を押しつける冷たい政治から、国民の生活をしっかり支えるような本来あるべき姿の国政に転換を図りたい。それが責任ですから」と述べました。
その後、登院したことを表示するタッチパネルを押す際に小さなハプニングがありました。
無所属・泉房穂議員:
泉房穂です。押します!あ…間違えた!ごめん間違えた!間違えた!違う人の押してしまった。
参院選挙で初めて議席を獲得したチームみらい党首の安野貴博議員。
長い髪を後ろで結び、紺色のスーツ姿で初登院です。
チームみらい・安野貴博党首:
「チームみらい」はスタートアップ政党と言ってきたが、やっぱりスタートアップが既存の業界に入っていくことで、いろんな刺激を与えられるといい。
開門と同時に登院した安野議員。
午前の参院本会議終了後、議員会館の中でフジテレビの単独取材に応じました。
チームみらい・安野貴博党首:
我々の議員会館の部屋になっていて、応接の部屋がこちらになります。
大きな机のほかに、床に敷かれた緑色のカーペット。
座りながらカジュアルな議論をするためのスペースだということです。
チームみらい・安野貴博党首:
チームみらいが緑を基調としたカラーを大事にしていて、芝生っぽいのもあり、この色。この部分は土足厳禁です。
今後はテクノロジーを用いたアプローチで、様々な問題を解決していきたいとしています。
自民党の二階俊博元幹事長の三男・伸康氏との公認争いの末、無所属で出馬し初当選した望月良男議員。
7月31日、自民党和歌山県連が望月議員の除名処分を決めたことについて聞かれると、「聞きました。民意を受けてしっかり約束したことを実現するために、今日スタートですから頑張りたい」と述べました。
一方、初当選以外の議員からも意気込みが聞かれました。
1年ぶりの国政復帰となった立憲民主党の蓮舫議員は、「1年間充電をさせていただいたので、色々といろんな人たちの声を直接聞いてきた。やはり弱い人たちの声は政治、国会には国政には届きにくいと改めて痛感した。そうした声も丁寧に拾っていきたい」と語りました。
臨時国会では、野党7党が1日午前にガソリン税の暫定税率を廃止する法案を共同で提出しました。
野党側は秋の臨時国会での法案成立を目指し、午後には与党との実務者協議を行いました。
自民党が石破首相の進退を巡って揺れる中、早くも次の衆院選も見据えて成果を積み上げようとしています。