岡山県美咲町に3月、世界各地の昆虫標本を集めた展示施設がオープンする。標本を収集したのは、交通事故から生還した1人の男性。展示された標本には男性のある思いが込められている。
昆虫の美しさを引き出す展示
透き通り光沢のある青い羽。世界で一番美しいとされる南米のモルフォチョウ。こちらは羽の幅が17cmあり、世界最大級のインドネシアの蝶だ。
この記事の画像(6枚)美咲町周佐にある昆虫標本箱メーカーのティーウッド。世界各地に生息する蝶やカナブンなど1500種類、約2000点の昆虫が展示されている。
収集したのは、津山市に住む会社員で昆虫アーティストでもある小枝正和さん。
昆虫アーティスト・小枝正和さん:
どうやったら昆虫の美しさを引き出せるか、それを1番に考えて展示している
生きる勇気をくれたモルフォチョウ
小枝さんは今から5年前、交通事故で一時意識不明の重体となり、津山市内の病院に3カ月半入院した。入院中にインターネットで世界一美しいとされるモルフォチョウを知り、昆虫収集を始めたという。
昆虫アーティスト・小枝正和さん:
モルフォチョウは羽の表面は青くてきれいだけど、裏は蛾のように地味な茶色。木に擬態して外敵から身を守る(ため)。そこに私は感動して生きる勇気をもらった
自然界を生き抜く蝶の姿に、前を向く力をもらったという小枝さん。5年間で世界中から集めた貴重なコレクションが見られるギャラリーは3月12日にオープンする。
(岡山放送)