3月7日にも開かれる3回目の停戦協議を前に、ウクライナ代表団の一人が射殺されていたことが明らかになりました。

停戦協議にスパイ?ウクライナ代表団の1人が死亡

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1回目の停戦協議に参加していたウクライナ代表団の一人が射殺されたという報道がありました。
射殺されたデニス・キレフ氏は元々、ウクライナ最大の金融機関「オシャドバンク」の副代表を2010年~2014年までつとめていたといい、停戦協議には財務系の大臣として入っていました。
射殺に関して、ロシア側の報道では「彼はウクライナ治安局によって殺された」。
ウクライナ側の報道では、「国家防衛のための作戦中に殺害された」と両者一致しています。
また、イギリスのミラー紙によると、「デニス・キレフ氏がスパイだった」とウクライナ国防相が認めたと報じています。

軍事ジャーナリスト 井上 和彦さん:
これは現在 未確認情報なのですが、デニス・キレフ氏の電話の交信記録がきっかけになったと言われています。
スパイと言われているからには、その交信記録がロシア側との交信記録だと思われるのですが、こういったことは他にもありまして、チェチェン共和国の中で展開しているロシア軍の対テロ特殊部隊がウクライナに送り込まれた。この部隊も実は攻撃が阻止されたと、それは、ロシア軍の中にいたスパイから情報がもたらされて阻止されたと、これも未確認の情報ですが、こういった情報も入っています。
従って、双方が情報戦といいますか、こういったこと(スパイ)が行われていると考えていいのではないかと思います

物理的な攻撃だけでなく、お互いの手の内を探りあっている今回の軍事侵攻。2回目の停戦協議では、「人道回廊」の設置が決定したにも関わらず、ロシア軍による攻撃は続いています。

「人道回廊」設定も事実上機能せず

ロシア政治に詳しい慶応大学教授 廣瀬 陽子さん:
そもそも、人道回廊を作るということが、ロシアの当初の軍事目標とは異なっていまして、最初ロシアは、軍事目標のみを攻撃すると言っていたのですが、人道回廊を作られたこと自体が市外まで全て攻撃すると言っているようなもので、まず、そこから注意をするべきだと思うのですが、今、攻撃を続けているマリウポリというのは、ロシア軍が南部を制圧するのにあたって、非常に重要な拠点となるので、制圧を急いでいるということが考えられます。
また、人道回廊そのものの重要性を重視していないという懸念があり、例えばシリアの時も人道回廊を作ったにも関わらず、そこを攻撃していたということもありますし、また、人道回廊で人が逃げたあとに、街を壊滅的に焼き尽くす可能性というのも非常に危惧されています

ロシア軍による攻撃では、原発を次々標的にしているとの報道もあります。プーチン大統領の目的、戦略は一体何なのでしょうか。

軍事ジャーナリスト 井上 和彦さん:
結論から申し上げて、ロシア軍が核施設を掌握して破壊する。あるいは、これを軍事的に何か利用するということはない、これは明白だと思います。
ただ、ザポリージャという場所が丁度、ロシアが独立を認めたルガンスク人民共和国、ドネツク人民共和国と言われるドンバス地方に極めて近いところです。
こんな所で爆発が起こったら、放射能などの影響があるわけですから。だから、こういったことっていうのはまずない。
むしろ、ウクライナの電力事情。ウクライナが、実は電力の50%以上が原子力に依存している国です。ですから、4つの大きな原発があるのですが、ここを抑えることによってウクライナの電源を掌握する。これは、市民生活どころか、国のすべてのインフラが破壊されることになりますから、こういったことをロシアは考えているのだと思いますね

ウクライナ「飛行禁止空域」設定要請も…NATO「設定しない考え」

こういった状況の中、ウクライナのゼレンスキー大統領はNATO側にある要請をしました。

ウクライナの空爆から市民を守るため、ウクライナ上空に「飛行禁止空域」の設定を要請。
しかし、NATOはこれを設定しない考えを示し、理由としてロシアとの戦争につながるという点が挙げられました。
つまり、ウクライナの上空を飛行禁止空域にしてしまうと、NATOとしてはロシア軍機がウクライナに入った場合、これを迎撃、追い払わなければいけなくなりますので、これは全面的な戦争になってしまうと考え、設定しないとしています。
これに対しプーチン大統領は、設定する動きがあれば「武力紛争への参加とみなす」としています。

橋下徹氏:
結論としては、ロシアとNATOは戦えません。
これは世界大戦になるので、こういう形で飛行禁止空域の設定ができないというのは、ある意味仕方がないことだとは思います。
世界大戦ができないのであれば、NATOとロシアで一回テーブルについて、ウクライナの方に犠牲がなるべくいかないような形で政治的な妥結をやろうじゃないかという、そういう動きがない限りは、ずっとウクライナが戦い続けるんですよ。
国際社会が経済制裁をどんどん発動して、ロシアが瓦解する。民衆蜂起でプーチン政権が倒れる、軍事クーデターが起きる。
これは一番いい結果ですけど、これはいつなのですかと。
中国がロシア側の方についている状態で、経済制裁が効いて、ロシア軍が撤退するっていうのが明確に言える人がいないのであれば、ここはNATOとロシアが話をするしかないんです。
ただこれは、いろんな専門家からすると、プーチンの暴挙を絶対に許してはいけない、政治的な妥結案っていうのをしてはいけないという声が多いです。
じゃあ、ウクライナに全部負担を負わすんですかと。
これはウクライナを支援するんだったら、ロシアを倒さなくてはいけない。
ロシアと戦争ができないんだったら、話し合いをして、なんとか政治的妥結をする。
これを西側諸国民が自分たちの政治指導者に声を大にしてあげなくてはいけないと思います

(「めざまし8」3月7日放送)

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