5歳~11歳の子どもを対象とした、新型コロナウイルスのワクチン接種が、きょう都内で初めて行われた。
5歳から11歳を対象としたワクチン接種が始まったのは東京・足立区。区内に住む兄弟らが、午後2時半前、会場の診療所を訪れて、ワクチン接種を受けた。


接種されるのは米・製薬大手ファイザーの子ども用ワクチンで、きのう、東京都から都内の各自治体に配布されていた。このワクチンは、先月、厚生労働省に特例承認されたもので、有効成分の量は12歳以上のものと比べて3分の1。3週間の間隔をあけて2回接種を受ける。
ファイザーによると、5~11歳を対象とした海外の臨床試験では、90.7%の有効性が確認されたという。12歳以上と同様に、無料で受けられる「臨時接種」と位置づけられ、接種には、保護者の同意と立ち会いが必要。
きょうワクチン接種を受けた男の子は、取材に対して「痛くなかった。元気にドッチボールしたい」と話していた。一方、母親は「基礎疾患があるので早く打てて良かったと思いました」と安堵の思いを語った。

5~11歳を対象としたワクチン接種をめぐっては、オミクロン株に対する子どもの発症予防効果などのデータが十分ではないことから、保護者などに接種への協力を求める「努力義務」は課されなかった。
東京都によると、都内に住む5歳から11歳はおよそ75万人。その8割に当たるおよそ60万人分のワクチンが、4月25日の週までに、都内の自治体にに届く予定だという。