北京五輪のフィギュアスケート団体で金メダルを取ったROC=ロシアオリンピック委員会のワリエワ選手の検体から禁止薬物が検出された問題でROCは北京大会での検査では陰性で「正当に獲得した金メダル」などと反論した。
ワリエワ選手をめぐっては2021年12月に採取された検体から禁止薬物であるトリメタジジンが
検出されたことが明らかになっている。ドーピング検査を管轄する国際機関・ITAはワリエワ選手に暫定資格停止処分を科すようCAS=スポーツ仲裁裁判所に提訴する意向を明らかにしている。
これに対しROCは11日、公式ホームページに声明を出し、「ワリエワ選手は陽性結果が出た去年12月25日前後に実施したドーピング検査を繰り返しパスしている」と反論し、「今年1月のヨーロッパ選手権と北京オリンピックでのドーピング検査は陰性だった」としている。
そのうえで「陽性と判定された検査結果は北京オリンピック期間には適用されない」と主張している。ROCは現在、「正当に獲得した金メダルを守るために包括的な措置を講じている」という。
CASはワリエワ選手への処分を女子シングル・ショートプラグラムが行われる15日までに判断するとみられる。