お好み焼き大好きの芸人・ツートライブが、広島県内の名物お好み焼き店を突撃取材する「ツートライブの広島魂」。
今回の舞台は、瀬戸内海に浮かぶ生口島(尾道市)。観光客に人気のしまなみ海道に位置し、昔懐かしいレトロな雰囲気が今なお残るこの島でお好み焼きの名店を探す。
ヘラが導いたリカーショップには、なんとお好み焼きののれんが。これは一体どういう事なのか?

周平魂:
酒屋さんですか?
松重ひとえさん:
そうですね
周平魂:
え? じゃあすみません、お好み焼き屋さん探してたんで…
松重ひとえさん:
こちらから半分がお好み焼き

ツートライブ:
えーー
尾道市の「マツシゲ リカーショップ」は、酒屋とお好み焼き店の2つの顔を持つ実にユニークなお店だ。

でも、なんでこんな事に?
店主・松重直樹さん:
父が、たこ焼きをアテに提供していたんですよ

松重ひとえさん:
コップ酒を昔してましたよね、酒屋さんだから
たかのり:
なるほど! 酒屋で飲めるみたいなタイプの
島ならでは! 海鮮たっぷりスペシャルお好み焼き
マツシゲリカーショップの創業は、今から約100年前。初代の祖父の時代から酒のアテにと、おつまみなどを提供する中で、5年前からお好み焼きがメニューに仲間入りした。

始めたのは、先代の勝司さんだ。
たかのり:
なんで、たこ焼きをしようと思ったんですか?
松重勝司さん:
調理師の資格を持ってたもんで。今はもう隠居させてもらってる

周平魂:
今はご隠居されて、息子と奥さんに任せて
松重ひとえさん:
担当があるんです。この人は調達係なんです
周平魂:
何のですか?
松重ひとえさん:
お魚とかの

周平魂:
コチの刺し身、カレイのから揚げ、タコの天ぷら…。ええ商売してますね。お父さんは娯楽で釣りに行って。こちらのお好み焼きのおすすめは?
松重直樹さん:
海鮮のお好み焼きがあるんですけど

周平魂:
それはじゃあ、お父さんの?
松重ひとえさん:
そうですね
たかのり:
やった!
これぞ島ならでは! お父さんが釣った海鮮入りのお好み焼き。これは楽しみだ。
周平魂:
キャベツいって…。結構細切れ。だいぶ千切りぐらいの
松重直樹さん:
イカの揚げ玉です

たかのり:
海鮮スペシャルですから
周平魂:
どこに入るのか…。これは、お父さんが釣ってきた“豚肉”ですか?
たかのり:
違います、違います
松重ひとえさん:
お父さんのは、このタコでございます

周平魂:
タコは、つぼを仕掛けて?
松重勝司さん:
一本釣りです
周平魂:
タコの一本釣り!
海鮮スペシャルというだけあって、エビにアサリ、イカ。そしてお父さんが一本釣りで仕留めたタコ! これはぜいたくだ。

ツートライブ:
よいしょ! きれい~
周平魂:
直樹さんは今、お好み焼き歴何年?
松重直樹さん:
まだ5年なんです
周平魂:
おいくつですか?
松重直樹さん:
42歳になります
周平魂:
え? 若く見えますね。じゃあ、ひとえさんは?
松重ひとえさん:
寅年なんです。4回まわりました

周平魂:
48歳
松重ひとえさん:
ウソです
周平魂:
ひとえさんが6歳の時のお子さん
たかのり:
おかしいやん、それ
松重ひとえさん:
長男が寅年。寅が3人いるんです(父・母・長男)。この人(直樹さん)は未年

周平魂:
優しい感じが出てますよね
松重ひとえさん:
優しいです。何も言わずに店を継いでくれましたから。おかげで助かってます

経験が生きた? 独学で生み出した“つなぎ”
三代目である直樹さんの前職は、なんとシステムエンジニア! 5年前からお店に入り、お母さんと二人三脚でお好み焼きを焼いている。

松重直樹さん:
こだわりは丁寧に作ることです。母と焼き方がちょっと違うんですけど、ひっくり返して…
周平魂:
上にのせる? これはシステムエンジニアリングしてるな。え? この上に? システムエンジニアだから元々。全部ひもづけ。つながんと

たかのり:
システムエンジニアが関係あるこれ?
周平魂:
お母さんが焼く時も、そばの上にあれ(つなぎ用の生地)をかけるんですか?
松重ひとえさん:
違います

たかのり:
違うんかい!
周平魂:
自分で、まかないで食べようと思って?
松重直樹さん:
そうそう、粉入れたら、おいしくなるので
周平魂:
これはでも初めてやな
直樹さんが独学で生み出したツナギが、一体どんな化学反応を起こすのか。マツシゲ名物海鮮スペシャルが完成した。

海鮮のうま味がジュワー…酒のつまみにぴったり
周平魂:
海鮮スペシャルというよりは、直樹スペシャル
たかのり:
そうやな。独自の作り方やから
周平魂:
うまい! 正直、麺の上につなぎが入った時はドキドキしてたんですけど、うまい! 海鮮のうま味がお好み焼き全体にジュワーっと

松重直樹さん:
蒸してるので
周平魂:
キャベツにも海鮮のうま味がジュワーと入ってきてて、海のそばでお好み焼きを食べてる感じ

たかのり:
ほんまや。ソースよりも先にまず、海鮮の風味がきますね。おいしい!
周平魂:
お好み焼き全体が柔らかいですね
松重直樹さん:
そうです。柔らかいです

松重ひとえさん:
結構お年寄りの人も来るので、やはり柔らかい方が
たかのり:
なるほどね。これだけ海鮮の風味があったら、お酒のつまみにもなりますね

周平魂:
やっぱ海鮮っていいですね
たかのり:
釣ってきたものをそのまま入れるのは、聞いたことない
周平魂:
20軒ぐらいまわってきて初めて。そばにつなぎを入れたのも初
松重直樹さん:
普通だと思っていたんですけど、違うんですね
周平魂:
松重家の“ツナギ”になろうと

松重ひとえさん:
なかったかもしれません。主人と2人だけだったら
周平魂:
直樹さんが帰ってくれた事によって、何とかつないで
松重ひとえさん:
そうです

周平魂:
次継いでくれる人は?
松重ひとえさん:
これから探します

周平魂:
募集しといた方がいいですよ。こんな優しいし、システムエンジニアできるお好み焼き焼ける
たかのり:
タコ食べ放題?
松重直樹さん:
魚も
周平魂:
彼女募集でございます
松重ひとえさん:
ありがとうございます。その方が、うれしいですね
「そばにいて家族をつなぐ」お好み焼き?
ラストは、自称お好み焼きマイスター、周平魂による勝手にお好みレーダー。彼が下した「マツシゲ リカーショップ」の評価は?
周平魂:
海鮮スペシャル100%でございます

システムエンジニア仕込みの直樹さんのこだわり100%でございます

たかのり:
こだわり入ってましたね
周平魂:
勝司さん自ら釣り上げた海鮮。ひとえさんの底抜けの明るさ100%。そして最後に落語しました。“そば”にいて家族を“つなぐ”。周平魂うまい事言ってしまいました

たかのり:
こんなうまい事言ったの初めてです
松重ひとえさん:
応援してます。頑張ってください
ツートライブ:
ありがとうございます。これからも頑張ってください
(テレビ新広島)