大学入学共通テスト(以下、共通テスト)が、15日から始まる。センター試験から”衣替え”をした共通テストは2021年スタート。今年で2回目となるが、再び、コロナ禍での実施となった。
共通テストを受けなくても 個別試験で合否判定
文部科学省は、共通テストと追試験ともに、新型コロナに感染したり、濃厚接触者になるなどして受けることができない受験生について、個別試験で合否判定をするよう、各大学に要請した。このような措置は初めてで異例だ。共通テスト、追試験いずれも、コロナ以外の理由で受験できない場合には適用されない。

また個別試験での合否判定は、すでに決まっている募集人員の枠外で行われるため、通常の受験生にとって、合格枠が減ることはないという。文科省は、12日に行った記者会見で、「各大学は、共通テストの受験生と学力を比較して、それを十分上回る能力があるかを厳格に判定する。個別試験の受験生が有利になることはない」と説明した。
「1人でも多くの受験の機会を可能な限り確保」
11日に行われた閣議後会見で、末松文科大臣は「受験生の努力が無駄にならないよう、受験の機会を可能な限り確保する」と強調した。21年の共通テストで、新型コロナの影響で追試験を受けたのは、受験生およそ48万人のうち224人だった。

今回の志願者は53万人にのぼっているが、共通テストや追試験、個別試験で、ほとんどの“受験機会”が確保されるという。人生の岐路に立つ受験生が、これ以上、コロナに翻弄されず、”無事”にテストが始まり、”無事”に終えることができるよう、関係者には、最大限の努力が求められている。

(フジテレビ社会部・文科省担当 林英美)