ブームが続くサウナ。北海道内でも趣向を凝らしたものが増えている。そんな中、各地でサウナを観光資源にという動きが広がっている。
コロナ後を見据え、北海道観光復活のカギとなるのだろうか?
客:
最高のサウナ
![](https://fnn.ismcdn.jp/mwimgs/d/9/700mw/img_d9330ddf23e02dad33d1d2859618d5c569177.jpg)
客:
大自然の真ん中で寝られる
釧路湿原が広がる北海道東部の標茶町。ここにしかないサウナが誕生した。
八木 隆太郎 キャスター:
釧路湿原の涼しげで開放的な景色が広がっていて、大自然の中で気持ちがすっきりとします
今、北海道内でサウナを観光に生かす動きが広がっている。
![](https://fnn.ismcdn.jp/mwimgs/7/a/700mw/img_7a80ad2026a022c11237022f43d92e7676721.jpg)
ワインの熟成樽を使った、甘い香り漂う「ワイン樽サウナ」。
![](https://fnn.ismcdn.jp/mwimgs/b/3/700mw/img_b36ae664a8125858487cd068ba5f3c0888605.jpg)
世界遺産・知床と、冬には流氷を見ることができる「流氷ビューサウナ」。
これらを目当てに、周辺を旅するサウナツーリズム。
![](https://fnn.ismcdn.jp/mwimgs/0/1/700mw/img_0181b9d8bd9bdf5b399b895a1c043b85119927.jpg)
一方、自治体が旗振り役になるところも。
アフターコロナを見据え、北海道観光復活のカギを握るサウナの可能性を探った。
![](https://fnn.ismcdn.jp/mwimgs/c/3/700mw/img_c348d3d65d537a462cb94149eb7daefd75236.jpg)
自然を満喫できる場所に誕生したサウナ
人口約7300人、北海道東部の標茶町。釧路湿原の雄大な自然に恵まれ、酪農が基幹産業の町だ。
![](https://fnn.ismcdn.jp/mwimgs/6/e/700mw/img_6e7fac046346f53cbb1f57706053fe6993616.jpg)
オーナーの達川慶輔さんが東京でのサラリーマン生活に幕を引き、2020年オープンした。
![](https://fnn.ismcdn.jp/mwimgs/9/4/700mw/img_949166e2c243442ae3b32af60e1f9df590531.jpg)
THE GEEK 達川 慶輔さん:
SLがさっそうと駆けていく。こんな美しい自然が残っている場所が、まだ日本にあったのか。裸でサウナに入って、見知らぬ人と話す空間。コロナ禍ではあるが、それが落ち着けば
![](https://fnn.ismcdn.jp/mwimgs/b/6/700mw/img_b6fd15ae3c19cbc1f8b14d177a04bcac77440.jpg)
つながりが生まれる空間に…
コロナ禍で失われつつあった人のつながり。裸の付き合いができるサウナには、様々な垣根をなくすだけでなく、共にストレスを発散し、赤の他人同士でも一瞬でつながりを感じられる力があると言う。
![](https://fnn.ismcdn.jp/mwimgs/b/4/700mw/img_b42df94d261494cedd967acca4013fff86650.jpg)
そんな達川さんこだわりのサウナ。コンセプトはこの土地ならではのものだった。
![](https://fnn.ismcdn.jp/mwimgs/1/f/700mw/img_1f8b9f07ba46c9cea325215e6ac8d61d73107.jpg)
THE GEEK 達川 慶輔さん:
ドアノブも汽車で使われるものをイメージ。丸窓などいろいろな仕掛けを用いて、サウナというより、SLの車窓からの眺めのような空間づくりをしています。ヒノキの湾曲したサウナベンチは、チェーンソーで3週間かけて作りました。水風呂へのアプローチは、フィンランドのサウナ後に湖に飛び込むイメージ
煙突から出る煙は、まるで湿原を走るSLのよう。
利用者の反応は?
![](https://fnn.ismcdn.jp/mwimgs/4/c/700mw/img_4c15ba75638d0e1c02902225e71b95ee78438.jpg)
利用客:
絶景サウナは他にもありますが、ここは線路・列車・駅・沼が見え、あまり他で見たことがないシチュエーションです
利用客:
景色がいい。壁がなく、広々と見られるのがいいです
標茶町で楽しめるのはサウナだけではない。
![](https://fnn.ismcdn.jp/mwimgs/e/d/700mw/img_ed5525b10f96db617dc9bdc92028b28277721.jpg)
利用客:
釧路市街から阿寒湖まで車で行けるので、カヌーや阿寒湖、釧路市街など楽しみがたくさんあります
楽しみいっぱいのロケーション
こちらで推奨しているのが「サウナツーリズム」だ。標茶町は北海道東部地域のちょうど真ん中に位置する。
![](https://fnn.ismcdn.jp/mwimgs/1/8/700mw/img_1842cbc632e2267f73743c3733734c7b92479.jpg)
これまで長期滞在型の宿が少なかったのだが、こちらでは釧路川でのカヌー体験や、乗馬などのアクティビティツアーを紹介している。
また、餌にパイナップルを与えることでやわらかく、うまみの強い肉質となる地元産のブランド牛。
![](https://fnn.ismcdn.jp/mwimgs/f/9/700mw/img_f94c550423add9ca868722de9fee8e9472090.jpg)
これを使ったバーベキューなど、ゲストハウスを中心に様々な体験ができるサウナツーリズムの拠点となるのだ。
THE GEEK 達川 慶輔さん:
コロナ禍で、ワーケーションや多拠点居住などが注目されている。ここをハブとして、普段味わえない体験をしてほしいです
一方、北海道北部の当麻町では町が主体となって、サウナで町おこしをしようとしている。仕掛け人は村椿 哲朗町長だ。
![](https://fnn.ismcdn.jp/mwimgs/7/c/700mw/img_7ca3fa6807132a9cd3d05c980cba512b82245.jpg)
サウナで町おこしを…その主役は「バス」
当麻町 村椿 哲朗 町長:
「キャンピングサウナバス」というのものを作りました。コロナ禍なので密を避け、自然の中でリフレッシュして、心身ともに“ととのう”ということに使ってもらいたいです
人口約6300人の当麻町。林業が基幹産業だ。豊かな自然を気の知れた仲間と気軽に楽しんでもらいたいと、地元の工業会社と約500万円かけてサウナバスを作った。
![](https://fnn.ismcdn.jp/mwimgs/a/f/700mw/img_affce52649cdc95f5b381331d46dddf5139359.jpg)
八木 隆太郎 キャスター:
キャンピングカーを改造したサウナバス。内装は当麻町産のトドマツを使用し、木の町・当麻を感じられます。移動しながら好きな場所でできるのはいいですね
このサウナバスは1泊2日で3万円からレンタルでき、当麻町のふるさと納税の返礼品としても利用可能だ。
![](https://fnn.ismcdn.jp/mwimgs/e/3/700mw/img_e3d01e961e1448c677ddfdec1825debe62826.jpg)
「自由に移動できる」サウナ
移動式にすることで町としては当麻の名前をPRでき、利用者は自分の好きな場所でリフレッシュできる。
当麻町 村椿 哲朗 町長:
北海道は、山・湖・海・川と開放的なロケーションがあります。それぞれの気持ちに任せて、天候に合わせて行って、蒸された後に海にダイブしたり、冬はパウダースノーにダイブしたりして楽しむのがオススメです
![](https://fnn.ismcdn.jp/mwimgs/c/3/700mw/img_c34e198dd0917dd695cad4db89fcfb71102835.jpg)
"おじさん"が入るものというイメージから、いまや観光資源になっているサウナ。
アフターコロナを見据え、今後どういったものが求められるのか。専門家は…
カギは「サウナツーリズム」
日本サウナ学会 代表理事 加藤 容崇 医師:
サウナに来たくなる仕掛けが大事になってきます。サウナとアート・木材・伝統工芸など、地場産業とのコラボが増えてくるのではないかと思っています。サウナは観光資源に十分なるが1か所では厳しいので、2泊3日で巡り、地域の特色を出し、他地域との連携も大切です
![](https://fnn.ismcdn.jp/mwimgs/f/3/700mw/img_f307ff84cb3e91fede1fdad21963c78277840.jpg)
汗をかき、日々のストレスから解放してくれるサウナ。
今後は北海道の自然を生かし、そこでしか体験できない観光のカギとなるのかもしれない。
(北海道文化放送)