韓国
岸田・自民党新総裁の誕生は、多くの韓国紙が一面・写真付きで報じました。文在寅政権に近いハンギョレ新聞は岸田氏が2015年の日韓慰安婦合意が結ばれた時の外務大臣と紹介。「慰安婦と徴用工被害者への謝罪と賠償に前向きになるべき」と強気の注文をつけています。「早期の日韓関係改善は難しい」と見る論調が大半ですが、「それでも関係改善すべき」という願望に近い意見もあります。
背景にあるのは、米中覇権争いで板挟みになる韓国の危機感です。日韓の民間団体が実施した最新の世論調査で、日韓関係は重要との回答は韓国が79.1%と、46.6%の日本を大きく上回りました。難局を乗り切るため、日本との関係を改善したいとの焦りが伺えます。
米国・ロサンゼルス
米中対立の象徴とされた事案が急展開を迎えました。2018年にカナダで身柄を拘束された、中国通信機器大手・ファーウェイの孟晩舟副会長。逮捕はアメリカの要請によるもので、イランとの取引をめぐり、銀行に虚偽の説明をしたとして起訴されました。
身柄をアメリカに引き渡すかをめぐり審理が続く中、孟氏はGPSを付け監視下に置かれていましたが、最終的に一部の責任を認める司法取引に応じました。中国では孟氏が赤いドレスで空港に降り立つ様子が生中継され、中国で拘束されていたカナダ人2人も、ほぼ同時に帰国の途につきました。事実上の「人質交換」の形で懸案に幕を下ろした米中ですが、対立が緩和へ向かうかは不透明です。
中国・北京
広東省で航空ショーが開幕しました。いま中国空軍がアクロバット飛行をしています。すごい迫力です。新型コロナウイルスの影響で1年延期となっていたこのショー。目玉とされたのが、中国が開発に力を入れる無人機です。こちらが中国のドローン、翼竜2です。いま初めて空を飛ぶ姿を披露しています。遠隔操作でゆっくりと旋回しています。
ミサイルを搭載可能な「翼竜2」のデモ飛行のほか、アメリカの無人航空機「グローバルホーク」にも似た高高度偵察機「無偵7」を初公開しました。中国はこれらの無人機を周辺の海域に積極的に投入し偵察活動にあたっていて、日本も航空自衛隊がスクランブル発進するなど対応を迫られています。
中国・上海
中国では電力不足が深刻化、各地で停電が相次ぎ、市民生活にも大きな影響が出ています。道路の周囲は真っ暗なのに、大渋滞の列が車のライトで浮かび上がっています。中国東北部で起きた大規模停電。信号の灯りも消え、混乱が生じていました。ろうそくの明かりで営業する店や、エレベーターに子連れの親子が閉じ込められるなど、市民生活にも影響が。
市民:「家で昼ごはんの準備をしていますが、急に停電、電力会社に電話したらサービスセンターの人がこれから日常的におきるといってました」
電力の供給制限の原因は石炭の不足と価格の高騰とされていますが、中国当局がCO2排出削減のため定めた省エネ目標の未達成地域を8月に公表したことも一因では、との声もあります。
タイ
日本に旅行に行きたくても行けないタイの人たちに、意外なスポットが人気を呼んでいます。周辺に日系企業の工場が多く進出する中部の町・シラチャに作られた出張者向けの日本のビジネスホテル。そこにタイ人の宿泊客が急増しています。日本好きのタイの人たちに畳の部屋や浴衣を着られるサービスを提供したところ、まるで「日本にいるようだ」と話題に。新型コロナで、前年の1割にまで落ち込んでいだ稼働率は、週末には8割になるまで急回復しています。
呉竹荘シラチャ 河原崎マネージャー:「うれしい悲鳴というか誤算というか、そういったことですね」
噂を聞きつけた現地のテレビ局も取材に訪れるなど、思わぬ人気スポットになりつつあります。
米国・ニューヨーク
マンハッタンの路上に巨大なオブジェが登場しました。このオブジェ、日本人には馴染み深い『折り紙』をモチーフにしているんです。制作したのはカリフォルニアを拠点に活動するアーティスト、アセさん。アセさんは子供の頃に、広島の原爆で被爆し白血病からの回復を祈って『折り鶴』を折り続けた少女佐々木禎子(ささきさだこ)さんの話を聞き感銘を受けたことが創作の原点になっています。
色鮮やかな鉄板で形作られた動物のオブジェは折り紙をモチーフにすることで、金属の冷たい印象を和らげ、街ゆく人の目を惹き付けています。オブジェはニューヨークの新たなSNS映えするスポットとして、早くも人気となっています。
ロシア
シベリアでつかの間の休暇を過ごす、ワイルドなプーチン大統領の様子が公開されました。サングラス姿でボートを運転するプーチン大統領。9月初旬の東方経済フォーラムの後、ショイグ国防相とシベリアを訪れ、魚を釣ったり、山道を車で走ったり、大自然を満喫しました。
プーチン大統領:「大鹿がいた!あんなに大きいのは見たことがない!」「とても高くジャンプしていた!オリンピック選手でも勝負にならないだろう(笑)」
興奮冷めやらぬまま、夜は暖炉の絵がある特別テントでキャンプし、リラックスしました。御年68歳のプーチン大統領ですが、「強くてマッチョ」なリーダー像のアピールは相変わらずです。
トルコ
イスタンブール史上初の女性消防士が誕生し、女性の活躍の場が広がっています。市が新たに採用した208人の消防士のうち初の女性消防士となるのは37人。消防学校の卒業式では、新米女性消防士らが訓練の成果を披露し、観客を魅了しました。
女性消防士:「私たちを見た女の子が『私も女性消防士になれる?』と聞いてくる。私たちの存在が、彼女たちに勇気を与えるのです」
イマモール市長は以前から「全ての部署での女性の活躍」をめざしていて、消防士以外にもバスの運転手など、女性が活動できる分野を広げてきました。1割ほどだった女性管理職もこの2年で3割に増加。近年、保守化が進み、男性優位の風潮が高まるトルコですが、市は女性の社会進出を本格化させたい考えです。
フランス
マクロン大統領は、美食の国フランスのメンツをかけて、国際大会に勝てる料理人の養成所をここリヨンに創設すると発表しました。ミシュランの星付きを含む4000を超えるレストランがひしめく「美食の街」リヨン。
大統領がイメージするのは、サッカーやラグビーの強化選手を育成するような、料理人のトレーニングセンターだと言います。この発表の翌日、マクロン大統領はリヨンで開催されていた世界最高峰の料理コンクール「ボキューズ・ドール」を視察。会場では卵を投げつけられるハプニングもありましたが、コンクールは地元フランスが強豪・北欧勢を抑えて4大会ぶりに優勝し、フランスの面目躍如となりました。
米国・ワシントン
埼玉県で10月1日から施行された全国初の「エスカレーター歩かない」条例。実はここワシントンでも、かつて同様の呼びかけがありました。アメリカでは毎年エスカレーター関連の事故が8500件以上報告されていて安全対策を求める声が上がっています。
ワシントンのエスカレーターでは通常、右立ち、左空けが定着していますが、当局は2年前、左側でも「歩かないキャンペーン」を展開。エスカレフター=左側に立ち止まりましょう、と呼びかける動画をツイッターに配信しました。しかし、「忙しい現代社会に適さない」「夢のような話し」などと市民から大ブーイングを浴び、全く浸透しませんでした。
イギリス
クイーンの結成50周年を記念して期間限定ショップがオープンしました。映画「ボヘミアン・ラプソディ」の大ヒットなど未だ根強い人気を誇るイギリスの伝説的ロックバンド、クイーン。店にはTシャツ、マグカップから限定版のレコード、ギターまで関連グッズがずらりと並びその魅力を堪能できます。
ショップを訪れた人:
「ボヘミアン・ラプソディ」を知らない人なんていないよね?通った人みんなが見ていくよ!」
ショップの営業担当者 キース・タッパレル氏:
「クイーンの70年、80年代のファンだけでなく、現代のファンもみんなが楽しめるようなショップを作りました。」
この期間限定ショップは毎月テーマと商品を変えながら2022年1月まで営業する予定です。
【取材:FNN海外特派員取材班】