富山・射水市は、1月の大雪や新型コロナの感染拡大で、2度延期していた成人式を9月18日に開催した。 当初の日程より約8カ月遅れた成人式。 新成人の思いを取材した。

念願の成人式だが…コロナ感染拡大に出席悩む

コロナ禍で迎えた2020年度の成人式。開催の時期は、自治体によって対応が分かれ、射水市では1月10日に開催を予定していたが、記録的な大雪のため前日に延期を決定。

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 5月に日程を変更したものの、新型コロナの感染拡大により、県内で唯一、再延期を決めた。

「3度目の正直」となる成人式開催に、新成人の1人は…

新成人・柿崎愛里さん:
5月は、ゴールデンウイークの開催だったので、仕事が休みで行けると思っていたが、9月に延期になった時点で、その日は仕事だったのでどうしようかと悩んだ 

2021年の春に短期大学を卒業し、富山市内で就職をしている柿崎愛里さん(20)。

職場の理解を得て、成人式当日は休みをとることができたが、新型コロナの感染拡大も出席を悩む理由の1つだった。

新成人・柿崎愛里さん:
多くの人が集まるので、最初は(参加して)大丈夫かなと思っていて、もし自分が感染してしまったら、職場の人にも迷惑をかけるので心配していたが、一生に1回しかないことなので、やっぱり出たいなと思った 

川口貸衣装・川口貴巳マネージャー:
成人式というのは、対象者にとってけじめの式だと思うので、何とか安全に開催してほしい

“3度目の正直”の成人式 「開催してもらったことに感謝」

そして、成人式当日。心配されていた台風も逸れて、開催に影響はなく、会場には恩師や友人との再会を喜ぶ新成人の姿があった。

お気に入りの振袖に身を包んだ柿崎さんの姿も…

新成人・柿崎愛里さん:
準備に時間がかかった。楽しみ

新型コロナ対策として、参加者には抗原検査で陰性であることを義務づけ、事前に配布されたキットや会場のブースで、当日の朝に検査を実施。さらに密を避けるため、式は午前と午後の2部制で20分に短縮されて行われ、対象者961人のうち443人が出席した。

射水市教育委員会・藤岡美乃里さん:
成人としてのけじめとなるセレモニーを心待ちにしている人たちがたくさんいたので、やってよかったというのが実際の気持ち

感染対策を講じながら、何とか開催にこぎつけたウィズコロナの成人式。新成人からは、開催への感謝の言葉が相次いだ。

新成人:
日にちは延びてしまったが、開催してもらったことに感謝の気持ちでいっぱい。やることに意味があると思うで、開催できて良かった。これっきりで会えなくなる友達もいるので、ここで会えたことは大きい。

そして、当初 参加を悩んだという柿崎さんは…

新成人・柿崎愛里さん:
みんなに会える機会が減ってきていたので、会えてうれしかった。きょうを迎えて、延期でも開催してくださったことに感謝したい

コロナをきっかけに、これまで通りのイベントや行事の開催が非常に難しくなっている。ウィズコロナ時代に合わせた開催への工夫が問われている。

(富山テレビ)

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