五輪を支えた3万3000鉢の”あさがお” 花言葉は「結束」

東京五輪の各会場を”あさがお”が彩っていたのをご存じだろうか。全国約300校が参加し育てたあさがお約3万3000鉢には、選手やスタッフへ向けた応援メッセージがつけられ会場に並んでいた。

五輪会場を彩っていた”あさがお”には応援メッセージが添えられていた
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本来であれば観客が目にしやすい場所に並ぶはずだった”あさがお”。無観客となったため、アスリートや大会関係者に、子どもの思いが最も伝わりやすい場所をと選手やスタッフの導線部分に配置されていた。

カヌーの羽根田卓也選手も「バスを降りてコースに向かうまでに、”あさがお”の植木鉢が何個も並んでいて、そこに小学生のみんなが『オリンピックがんばってね』とか『おうえんしてます』というメッセージ書きがあったので、自国開催ならではのおもてなしであり、すごく励まされました」と口にした。

どの会場へ取材に訪れても出迎えてくれる”あさがお”は報道陣にとっても癒やしとなっていた。
『結束』の花言葉を持つ”あさがお”が支えた東京五輪パラリンピックは多くのメダルと感動をもたらし閉幕した。

会場を彩った”あさがお”のその後には子どもたちの笑顔が・・・

校庭であさがおの鉢を眺める子どもたち(仲田小学校提供)

会場で見た”あさがお”のその後が、どうしても気になって、メッセージの最後に手書きで元気よく書かれていた小学校の名前を頼りに問い合わせてみると、電話口から副校長の明るい声が聞こえてきた。

日野市立仲田小学校・副校長:
メッセージをつけていたときも楽しそうにしていたんです。『誰が見てくれるかな』なんて話しながらつけていたので、こうやって実際に目にされた方からご連絡頂けて本当にうれしいです。

8月末。普段であれば学校再開となるタイミングになっても緊急事態宣言下ということもあり、多くの学校が始業式を延期せざるを得ない状況だった。コロナ禍でスムーズに学校生活が送れるようにと分散登校やオンライン授業の準備に追われる中、驚きの出来事があったという。

日野市立仲田小学校・副校長:
あさがおが返却されるということで、始業式の頃には枯れてしまっているかもしれないし、お断りしようか悩んだんです。でも、返すまでがこのプロジェクトだといわれて・・・・夏休み中に戻ってきた鉢をみてびっくり!一つ一つにメッセージがついて、私はそれを見て1人大感激しました。

届いた”あさがお”にはお返事のメッセージが(仲田小学校提供)

届いた”あさがお”には子どもたちと同じく、大会スタッフらが書いたイラスト付きのお返事メッセージがつけられていた。

「応援してくれてありがとう!朝顔に元気をもらっています」
「おうえんありがとう あさがおありがとう げんきがでたよ」
「あさがお見ると元気になるね 応援ありがとう」

新型コロナの影響で会場での五輪観戦はもちろん、帰省や、花火大会、たのしみにしていたであろうイベントごとがことごとく中止となった夏休み。久しぶりに友達と再会できる始業式でさえ
緊急事態宣言の影響で延期になっていた中でのサプライズプレゼントとなった。

子どもたちに届けられたお返事のサプライズ

感想を書く子どもたち(仲田小学校提供)

夏休み中、少しでも枯れないようにと日陰で保管されていたという”あさがお”。2学期に入り、子どもたちが登校。お返事のメッセージに気づくと目の色を変えて感想文を書いていたという。

「東京オリンピックパラリンピック楽しかった。メッセージをくれて、ありがとう」
「自分がおくったメッセージを喜んでもらえて、うれしかった」
「アスリートからのメッセージもあってうれしくてたまらない」
「元気をおくったけど、お返しでもっと元気をもらった気分」

”あさがお”を介してつながった会場と小学校。互いに交わしたメッセージには『ありがとう』のことばが並んでいた。

あさがおの鉢を運ぶ子どもたち(仲田小学校提供)

(フジテレビ五輪取材班・斉藤葵)