陽性率24% ”隠れ感染者”にも懸念

「制御不能な状況が続いている。災害レベルで感染が猛威を振るう非常事態が続いている」
東京都の新型コロナウイルスモニタリング会議では、新規感染者の7日間平均は前回からおよそ700人増え4631人になり、3週間連続で過去最多を更新しながら急増している、との分析結果が示された。

国立国際医療研究センター・大曲貴夫国際感染症センター長は「把握されていない多数の感染者が存在する可能性が」
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国立国際医療研究センター・大曲貴夫国際感染症センター長は「検査が必要な人に迅速な対応が出来ていない恐れがあり、把握されていない多数の感染者が存在する可能性がある」とも述べ、実際の感染者数はさらに多い、との見方を示した。

「PCR検査の陽性率が7~8%の時は検査が足りている」
以前、こう話す関係者がいたが、今週の陽性率は24%。この数字からも“隠れ感染者”の多さが推測できるだろう。

増える10代以下感染者 職場内感染も高い水準に

「今週は、10歳未満、および10代の割合が上昇した」
6月中旬以降、50代以下の割合が9割以上で7月以降は20代が3割を超えている。そんな中、今週は10代の割合が増えており、若年層を含めたあらゆる世代に感染リスクがある、と改めて警鐘を鳴らされた。

モニタリング会議では、夏休み終盤を迎え、10代以下の感染者が増加しているとの報告が。

感染経路では家庭内感染が64.4%とこれまで同様最も多いが、職場内感染も1704人と極めて高い水準となっていて、従業員が体調不良の場合、積極的に受診や休暇取得を進めることが最も重要、などの指摘も出された。

夜の繁華街に中高年 ショッピングセンターも人出増

夜の繁華街で遊ぶ人々のなかで40歳~64歳の中高年の割合が高い、との分析も示され、仕事帰りにまっすぐ家に帰るよう協力が呼びかけられた。また、大型ショッピングセンター内のフードコートの人出が、前回の緊急事態宣言中に比べ高い水準で、市部ではコロナ流行前に近い水準に戻っているという。

「医療提供体制の限界を超え、救える命が救えない事態となる」東京都医師会の猪口正孝副会長が強い危機感

自宅療養中の死亡 今週だけで5人

「自宅療養者と入院・療養調整中の療養者が急増した」
全療養者のうち、入院している人は約9%、宿泊療養は約4%と極めて低い水準で、今週は自宅療養中の死亡者が5人(30代1人、40代1人、50代2人、70代1人)との報告も出された。

「新規陽性者数が現状のまま継続するだけでも、医療提供体制の限界を超え、救える命が救えない事態となる」
東京都医師会の猪口正孝副会長は、今週は新規感染者の0.8%が重症化していて、現状のままでは毎日新たに37人の重症者が増えるとも話し、重症者が急増する事への強い懸念も示した。

小池知事「日本はGDPも1人負け」

緊急事態宣言も延長され、感染収束への「出口」は見えない。小池知事の舵取りは・・・

「経済も今の国のGDPをみましてもちょっと1人負けというような状況であります」
小池知事は「医療非常事態」として都内の医療機関に対し、中等症病床の一部を重症病床へ転換するように依頼したことを明らかにした。

その上で、経済情勢も“日本の1人負け”と懸念も示したが、最後は「まずはしっかりとコロナ対策を徹底する」と締めくくった。感染状況の悪化で先が見えない中、コロナ対策が最も重要な経済対策であることは間違いない。

フジテレビ社会部・都庁担当 小川美那