国語の時間で「〇〇を使って、文を作りましょう」といった課題。何を書けばいいのか頭を悩ませた記憶がある人もいることだろう。
今その課題の宿題で「笑いのセンスがある!」といった、思わず笑みがこぼれてしまう回答がInstagramに投稿され、話題になっている。
「『うかがう』という言葉を使って、文を作りなさい」という問題に対する、その回答こちら!
ママが、ぼくのいたずらにいつ気づき、いつ赤鬼(青鬼)になるか、様子をうかがう。
→(緑鬼、黄色鬼などございます。ご自由にどうぞ。)
宿題で母親を“鬼”と表現して文章を作っている。しかもその鬼のカラーバリエーションが豊か。「ご自由にどうぞ」というところも面白く、母親をいじっているように思える。
これは投稿者のYasuko Yamadaさん(@pooh2risuyy624)の、小学4年生で9歳の息子さんの宿題回答。
Yamadaさんは、息子さんの学校から毎日出ている宿題プリントに丸付けしているそうで、その時にこの文章を見たのだそう。しかし、息子さんが宿題を持ってきている段階で「見てみて~」とニヤニヤしていたことから、見る前から「何かやったな…」と察知していたという。母親の勘は侮れない。

この投稿には「息子ちゃんの笑いのセンスに爆笑」「めっちゃ笑いました」「息子さんのユーモアさに心なごみました!」という笑わされたといったコメントが相次ぎ、話題になっている。
ちなみに、この回答に対し母親のYamadaさんは「でも…今回は、うかがう、の意味、間違ってるからやり直しー 笑」とのことで、やり直しを指示している。
そのやり直しされた回答も投稿されている。それがこちら。
ふだん、どれくらいおやつを食べるか、すがそうりだいじんにうかがう。
「“うかがう”は目上の人に聞くという意味だ」と教えたところ、この回答に修正されたとのこと。主語が母親から総理大臣に大幅なランクアップをしていた。

母親を“鬼”と例えていじってくる息子の宿題回答。思わずクスッと笑ってしまう回答で、母親も怒りたくても怒れないところだろう。
実際、この回答文を見た母親はどのように思ったのだろうか? 文にあるように本当にいたずらはしていたのだろうか?
母親のYasuko Yamadaさんに話を聞いてみた。
「やられた~」思わず笑ってしまった
ーー「うかがう」の宿題の回答を見た時、どう思った?
実は最初に「しょうかいする」を使った文を作りましょうという問いで、「おこると赤鬼になるぼくの母をしょうかいします。」と回答したことがあって、その次に書いたのがこの回答でした。
最初、やられた~と思い、思わず笑ってしまったので、味をしめたのだと思います。言葉の使い方としては合っていたので、余計に、やられた感が強かったです。
ーー鬼と表現されたことに対しては?
最初に「どうして赤鬼?」って聞いたところ、「え?青鬼が良かった?」と聞き返されたので…バリエーションが増えたのかなと思います。鬼は…よくふざけて言われていたりしたので、ついに文字にされたなぁという感じです。

ーー本当にいたずらはしていたの?
この時特別に何かをしていた、というわけではありませんが、ちょこちょこいたずらをしてはいるので、その時を思い出して書いたのかなと思います。
母をいじる息子の面白回答
実は息子さん、過去にも母親をいじるような回答をしばしばしていたそうで、その回答もInstagramに投稿している。
母親の話にもでてきた「『しょうかいする』を使って、文を作りなさい」という問題がこちら。
おこると赤鬼になるぼくの母をしょうかいします。
使い方としては間違っていないが、母親としては何とも褒めづらい文章。実際この宿題をみたYamadaさんは「人を鬼呼ばわりするなってばw」とコメントしている。

「『いよいよ』という言葉を使って、文を作りなさい」という問題では、一体何をしたのか不穏な文を作り上げている。
ぼくのいたずらがいよいよお母さんにばれそうだ。今すぐしょうこを消さなきゃならない…
いたずらがよく出てくるが、見つかる前に証拠を隠滅しようとしている文章。文末を「。(句点)」ではなく「…(三点リーダー)」にしているのがまた、緊迫感をうまく表現している。

こちらは、息子さんが小学3年の頃の課題。
「新しく習った漢字を一字を使って、文を作りなさい」という問題に対しては、「美」という漢字を選択。これは褒め言葉がくる!と思うも、息子さんの発想はより豊かだった。
ママが美しそうに見えるが、実っさい、どうなんだろうか。
この回答に母親は「絶対、ママにケンカ売ってるな…」とコメント。素直に美しいとだけで終わらない文章だ。

さまざまな角度から回答に母親を登場させてくる息子さん。“鬼”と例えつつも母親への息子さんの愛情が感じられる。
実際の息子さんと母親の関係に関してはどうなのか?もう少し話を聞いてみた。
誕生日には手紙や工作をくれる息子さん
ーー“鬼”以外にも母親をいじる息子さんの回答には、どう思っているの?
またやられたなぁと毎回思いますが、言葉の使い方自体は間違っていないので、まぁいいかなと。男の子なので、だんだん母親に絡んでくれなくなるだろうなと思う部分もあり、今限定として楽しく見ています。
ーー息子さんはどういった性格? 宿題は積極的にやってくれる?
基本的にはとてもポジティブな性格で、明るいです。調子に乗りすぎてしまって怒られることも多いので、そこは直して欲しいのと、怒られてもあまり反省が長引かないので心配にはなりますが、いろいろな物事に対して興味を持って前向きに進むところは良いところかなと思っています。
宿題は特に嫌ということもなく、毎日当たり前のものとしてやってくれています。

ーー普段から息子さんは、フフッと笑える言動をするの?
普段から明るくお調子者なので、しょっちゅうです。調子に乗りすぎてしまうときがあって、そこだけ直して欲しいですが、基本的には周りを明るくしてくれるので、いい所かなと思っています。
ーー二人の仲はどんな感じ?
鬼呼ばわりはどうかなと思いますが(笑)私の誕生日には「世界一大好き」と書いた手紙や工作で作ったお花をくれたり(ただ、手紙に「40歳…クククッ」と酷いことも書かれていました。(笑))
家族が見ていないところで、こそっと抱きついてきたりする時は可愛いなぁと。でも、怒られても素直に聞いてくれず、逆に怒ったりするところもありますが…一人っ子ということもあり、仲は良い方なのかなと思います。

ーー息子さんへメッセージをどうぞ。
いつもみんなを明るくしてくれてありがとう。大好きだよ。でも、できればカラフルな鬼にはなるべくなりたくないので、いたずらはほどほどにね。

Yamadaさんは今後息子さんには「明るくポジティブな長所はそのままに、強さと優しさを持った大人になってほしい」と話している。
素直に表現できない母親への思いが、回答から微かに感じられ、母親自身はその愛情を間違いなく受け取っているようだ。今後も思わず笑顔になってしまう回答で親子の仲を深めていってほしい。
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