かすれ声で…小池知事がリモート参加

「コロナ対策の真っただ中でありながら、私自身公務を離れざるを得なくなりました。また、ご迷惑をおかけいたしました。本当に申し訳ございません」

7月1日に行われた東京都のモニタリング会議には、6月22日から過度の疲労で入院し、30日に退院した小池知事がリモートで参加した。

やや声がかすれつつも、まずは不在のおわび。その後は感染状況への危機感、医療提供体制、感染予防対策への協力を呼びかけ、経団連の中西前会長死去のおくやみなど、13分半にわたり話し続けた。

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92%が50代以下 感染が再拡大

「感染が再拡大していると考えられます」

新規感染者数の7日間平均は、前回の418人から503人に増え、増加比は120%に。このままでいくと、4週間後には1日あたり1043人の感染者が出るとの分析を示した。

国立国際医療研究センターの大曲貴夫国際感染症センター長は、人流増加や変異ウイルスの影響で、第3波を超える急激な感染拡大が危惧されると警鐘をならした。

また、全体の約92%が50代以下で、20代が最多の約29%、10代以下も先週の11%から今週は15%に増加し、若年層での感染拡大がより明確になった。

国立国際医療研究センター 大曲貴夫国際感染症センター長

入院患者も若年・中年層が増加

「6月以降、若年・中年層の入院患者の割合が増加しています」

入院患者数は前回の1301人から1553人に増加し、その約80%が60代以下、中でも40代と50代の割合が高く、30代以下は約30%を占めているという。

東京都医師会の猪口正孝副会長は、この傾向が続けば若年・中年層の中等症・重症患者が増加する可能性を踏まえた入院医療体制の強化が必要だと指摘した。

昼も夜も…増加する繁華街の人出

また、繁華街の人出についても、緊急事態宣言解除後10日間で夜間が21.5%、昼間で5.1%増えており、深夜の午後10時から午前0時も急増しているとの分析が示された。

東京都医学総合研究所社会健康医学研究センターの西田淳志センター長は、人流増加を早期に食い止める必要性を改めて訴えた。

インド型のデルタ株が増加

「50%を超えて、ある程度モニタリングができるようになりましたので、都内の変異株のトレンド、傾向をしっかり見ることができていると思います」

インド型の変異ウイルス、デルタ株のPCR検査数は、5月中旬は全体の約3%だったものが、約56%まで増えた。6月7日の週には変異ウイルス全体の3.2%だったインド型のデルタ株が、14日の週には8.4%まで上昇。

東京iCDC専門家ボードの賀来満夫座長は、「(インド型のデルタ株に)十分な警戒が必要」と述べた。

五輪目前 感染拡大を食い止めることはできるか

「ここは改めて総力戦で戦い抜いていこうではありませんか」

やつれた面持ちにかすれ声。小池知事は、改めて新型コロナ対策への協力を呼びかけた。しかし、人出も感染者も増え続け、7月23日の東京オリンピックの開幕も目前で無観客となるのか…。

まん延防止等重点措置の延長か、再びの緊急事態宣言か。ワクチン供給の混乱も問題となる中、退院したばかりの小池知事は、さらに厳しい舵取りを迫られている。

(執筆:フジテレビ都庁担当 小川美那記者)