航空各社は前倒し実施
各航空会社でワクチンの職域接種が始まる中、スタートアップの合同接種の準備も進み、14日は入念にリハーサルなどを行った。
日本航空では14日から職場接種が始まり、国際線のパイロットや客室乗務員、約190人がワクチン接種を受けた。
![](https://fnn.ismcdn.jp/mwimgs/5/b/700mw/img_5b0a5fa88152d3f4ca632beaf3c250dc131869.jpg)
接種を受けた客室乗務員:
お客さまにとっても、乗務員から感染するのではないかと思っている方も少なくないので、安心安全を届けられるかなと思う。
航空各社の職場接種をめぐっては、6月21日からの開始を予定していたが、ワクチンや人員の確保のめどが立ったため、前倒しで実施。
![](https://fnn.ismcdn.jp/mwimgs/7/f/700mw/img_7fb8c2279cd6520be235f65ff5c7f79c207278.jpg)
全日空でも13日からスタートし、2日目の14日は国際線のパイロットなど、約100人が接種を受けた。
![](https://fnn.ismcdn.jp/mwimgs/6/f/700mw/img_6f0edcd532b8161ac8db803345c81db0245079.jpg)
この様子を視察した赤羽国交相は、「職域接種が進むということは、日本全体のワクチン接種が大いに進展することに寄与するものと考える」と述べた。
スタートアップも合同接種の準備
14日、全国の新型コロナウイルスの新規感染者は935人。
1,000人を下回るのは、3月22日以来、約3カ月ぶり。
![](https://fnn.ismcdn.jp/mwimgs/6/7/700mw/img_67c5db273b20706f20d90e7fdcbe094e283757.jpg)
また、東京都は209人の感染が確認され、前の週の同じ曜日を下回った。
感染拡大を防ぐために、大企業で始まる職場接種。
一方、スタートアップ企業でも準備が進んでいる。
投資会社「コーラルキャピタル」が23日に始める合同接種会には、投資先のスタートアップなど、あわせて約1,200社が参加し、社員やその家族が対象となる。
![](https://fnn.ismcdn.jp/mwimgs/b/8/700mw/img_b832f1e97231c8941c1ed9b2b6c1182e196982.jpg)
14日のリハーサルでは、当日のマニュアルを作成するため、医療従事者や参加企業の担当者などとともに、動きの確認が行われた。
![](https://fnn.ismcdn.jp/mwimgs/3/7/700mw/img_3728edce46f32c683b2783825adcf523288484.jpg)
このリハーサルに参加した中小企業などに集客支援を行う「Zehitomo」では、従業員が70人程度ということもあり、職場接種の見通しは当初、立っていなかった。
![](https://fnn.ismcdn.jp/mwimgs/e/f/700mw/img_ef9422b91bba0b5eb652e59a8da2782a209137.jpg)
社員(20代):
素直にびっくり、うれしい。(企業規模が)1,000人未満でも、今回、合同でさせてもらうということで、可能性が見えてきたというのがかなりうれしいところです。
若い人に回ってくるのが勝手に遅いイメージがあったので、会社を通してでも早く入手できるというのはすごく良い取り組み。
![](https://fnn.ismcdn.jp/mwimgs/4/d/700mw/img_4d7fd155d0ed356fc5d15c2aa777cc13194365.jpg)
6月初めに今回の合同接種の話が舞い込み、現在、当日の特別休暇など、福利厚生の検討を進めている。
Zehitomo・三浦雄一郎取締役:
(政府が)1,000人以上の大企業から職域接種を始めるということだったので、従業員にまだ日程などの告知ができていない。
スムーズにできるかは、弊社内での努力だと思うので、その辺をきっちりやっていきたい。
![](https://fnn.ismcdn.jp/mwimgs/e/8/700mw/img_e89c2734f68ea3c32c84e115c47e7b2a230219.jpg)
実施は「コミュニティー化」がポイント
三田友梨佳キャスター:
このニュースについて、社員全員がリモートワークで働くスタートアップ、キャスター取締役COOの石倉秀明さんに聞きます。
石倉さんの会社も、今回のスタートアップが連携した職域接種に参加されているんですね。
キャスター取締役COO・石倉秀明氏:
われわれの会社はリモートワークではありますが、その中の一部に、外部の人と接触する機会があるような仕事をしている人たちもいますから、そういう人たちが対象となって参画できるようにしました。
受けられるなら、ぜひという反応が多かったです。
![](https://fnn.ismcdn.jp/mwimgs/8/a/700mw/img_8aa7b3da6c65729442caad4e784f0396207099.jpg)
三田キャスター:
今回の試みが短期間で準備実施できたのはなぜなのでしょうか?
石倉秀明氏:
このようなスピード感と規模感が実現できているというのは“コミュニティー化”がポイントなのかなと思います。
例えば、弊社の場合ですと、コーラルさんと一緒にこの活動を推進しているベンチャーキャピタルがわれわれの株主ということもあって声をかけていただいた。
スタートアップやベンチャーキャピタルというのは、日頃から情報交換が盛んだったり、カンファレンスだったりイベントなどでの交流が頻繁にあり、ある意味、もともとコミュニティー化していたからこそ、誰かがハブになることによって、短期間で協力態勢がつくれる側面があると思うんです。
三田キャスター:
コミュニティー化がポイントということですが、ここに中小企業の職域接種を加速させるためのヒントがありそうですね。
石倉秀明氏:
中小企業を一気に束ねられて、会場だったり医師の手配などのオペレーションを担う、ハブになるような存在をどう増やしていくかが非常に大事なポイントだと思います。
例えば中小企業とたくさん取引している銀行だったり金融機関、さらに商工会議所や業界団体はハブになりうると思います。
また、保育士さんや学校の先生、エッセンシャルワーカーの方たちは、自治体が行う接種を待つしかない状態だと思いますが、ここも地域の教育委員会や保健所などがハブになることで接種を進めることもできるのではないかと思います。
今回のような取り組みのノウハウが多くに共有されることで、さまざまな分野の人たちに一気に職域接種が進むようになるといいなと思います。
三田キャスター:
官民一体となって業界や地域の接種を加速させることで、経済の正常化を早めることが期待されます。
(「Live News α」6月14日放送分)