もうすぐ夏本番。NITE(独立法人 製品評価技術基盤機構)は5月27日、おうち時間が増える中でエアコンの故障、電子レンジなどの事故に注意するよう呼び掛けている。

エアコンはつい手入れを怠ってしまいがち。だがそのままだと、運転効率の低下で電気代が増えたり、カビやほこりで故障してしまうなどの恐れもある。夏場に故障すると修理業者も混みがちで、下手をすると猛暑をエアコンなしで過ごさねばならなくなる。

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エアコンの点検方法を掃除のプロが伝授

そんな状況を避けるための「自分でできる点検方法」があるという。エアコン掃除のプロである、ハウスクリーニングトレーナーの鈴木健吾さんが伝授してくれた。

アクティア株式会社 ハウスクリーニングトレーナー 鈴木健吾さん:
久々に電源入れた時に変な動きとかしてないかというのを、確認していただくといいかなと思います。もう1つはフィルターがほこりで目詰まりしていないかどうか

アクティア株式会社 ハウスクリーニングトレーナー 鈴木健吾さん:
あともう一つはエアコンの中ですね。風向きを変えるルーバー(送風口)に汚れがついていないか。特に注意が必要なのが黒カビ

また、室外機の付近に物が置かれていないか、異音や異臭などがないかを確認することも大切とのこと。

エアコン内部の掃除は故障の恐れがあるので、業者に依頼してほしいという。

電子レンジ・トースターの事故が増加

一方で、時短調理に大活躍するトースターや電子レンジ。NITEがその発火事故についての実験映像を公開した。

トースターで食パンを焼く実験では…大きな爆発音とともに炎が食パンを包み込む。原因は加熱のしすぎ。食パンが炭化して火が出たのだ。

さらに、電子レンジで飲み物を温める実験では…3回火花が散った後、電子レンジ内の壁から炎が上がった。その原因は、レンジ内に残った汚れ。内部についたままの食べかすが、加熱によって燃えてしまったという。

NITEによると、コロナ禍でおうち時間が増えた影響もあり、2020年の調理家電の火災事故は2019年に比べて14%増えたという。トースターやレンジから火が出た場合、どう対処したらいいのだろうか?実は絶対やってはいけないことがあるという。

火が出たら扉を開けるのは厳禁!慌てずに対処

石本沙織キャスター:
実際に火が出たら、どう対処すればいいのか。正しい方法は慌てて扉を開けるのではなく、電源プラグを抜いて扉は閉じたまま、火が収まるのを待つのが大事です。つい扉を開けて水をかけたくなってしまうのですけれども、扉を開けると内部に空気が入って酸素が供給されますので、さらに炎が大きくなるんですね

石本沙織キャスター:
また水をかけますと、火で温まった扉のガラスが急激に冷えて割れる可能性があるので、水もかけないほうがいいということです。基本的に閉じていれば(可燃物や酸素がなくなって)火は収まりますが、収まる様子がなければ、消火器などで落ち着いて消火を行ってほしいということでした

加藤綾子キャスター:
扉は閉じたまま…コンセントを抜く。わかりました

石本沙織キャスター:
やっぱり、家庭用の消火器の大切さがよくわかりますよね

ジャーナリスト 柳澤秀夫氏:
小さいやつでいいから、台所に置いておいたほうがいいですよね

石本沙織キャスター:
簡易用のがありますからね。みなさんお気をつけください

(「イット!」5月27日放送より)

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