シャープがエアコンの試運転を呼びかけ

気温が上昇し、半袖で過ごす日も増え、少しづつ夏の到来を感じるようになった。18日頃には、台風1号の影響で沖縄での気温・湿度の上昇も予想されている。これからはますます暑くなりそうだ。

そして今年がいつもと違うのが、新型コロナウイルスの影響でテレワークや外出自粛が続き、在宅時間が増えたことだろう。

そこで本格的な夏を迎える前に、いま一度確認してほしいことがある。

「あなたがエアコンを最後につけたのはいつですか?」

シャープ株式会社もTwitterの公式アカウントで「夏のエアコン不調で​死活問題に直面する前に、ぜひ試運転を」と、エアコンの試運転を呼びかけているのだ。
 

本日真夏日の予報も出ています。生活における家のウェイトがかつてないほど高まり、それはイコール、家電への依存も大きくなります。夏のエアコン不調で死活問題に直面する前に、ぜひ試運転を。

試運転の方法はとても簡単で、「設定温度を18℃に設定し、冷房運転を約10分間起動させる」だけ。

シャープ公式Twitterでは、試運転を促す投稿に続けて「もちろん問題なく10分で冷えればオフにしてかまいません。さすがに冷房18℃は寒すぎ」と冗談を交えながら、合わせてフィルター掃除をすすめたり、リモコンの行方不明や電池切れへの注意喚起もツイートしている。さすが“中の人”が話題になるシャープさんらしい伝え方だ。
 

この呼びかけに対し、Twitterでは「夏前の定期アナウンス素晴らしいです」「シャープさん、ありがとうございます」といった感謝のコメントと共に、リモコン捜索をする人や実際に試運転をやり始めた人など多くの反響がある。中には、ついでとばかりにフィルターの掃除をする人もいた。

シャープが教えるエアコン試運転のチェックポイント

シャープのHP上でも、「夏本番に備えて、エアコンのおためし運転をおこないませんか?」と題し、試運転の方法やチェックポイント、確認事項を分かりやすく紹介している。

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「おためし運転は、設定温度を18℃に設定し、冷房運転を約10分間おこなってください。そして、この際に次のような症状があるかの確認をお願いします」とのことだ。

<エアコンのチェックポイント>

(1)電源が入らない。

[確認内容]
・リモコンの電池が切れてはいませんか?
・室内機の電源プラグがはずれていませんか?
・エアコンのブレーカーが「切」になっていませんか?

(2)リモコンは反応しますが、風が出てこない。(風が出ない、風が弱いなどの症状)
[ワンポイント]
冷房や除湿運転のスタート時は冷たい風を出す準備をしています。約1分間お待ちください。

[確認内容]
・室内機のフィルターにほこりがたまっていませんか?
・「除湿」でご使用の場合は、「冷房」に切り替えてお試しください。
・室温がエアコンの設定温度付近になっていませんか?

(3)ニオイがする。
(4)エアコンの効きが悪い。(冷えない、冷えが弱いなどの症状)
 [確認内容]室外機の吸い込み口や吹き出し口はふさがれていませんか?
(5)ランプなどが点滅している
(6)エラーの番号などが表示している



なおHPには、それぞれの項目に対し、故障診断のページも準備されている。思わず抜けてしまっている部分も、これを確認すればまずは大丈夫。安心して使うことができるのではないだろうか。

しかし、少し暑くなってきたからとはいえ、夏本番はまだまだ先のはず。なぜ、このタイミングでエアコンの試運転を促したのだろうか? シャープ株式会社の担当者に伺った。
 

Stay Homeが続きそう…「例年以上にていねいに周知」

ーー今の時期に試運転を促す理由を教えて

気温が上昇するとエアコンを使用する方が一気に増加し、それに伴いお問い合わせも集中します。もしその時点で商品の不具合等が発生しても、すぐに修理対応できない場合があるためです。

エアコンは熱中症対策としては不可欠なため、必要な時に使用できないという状況とならないよう、メーカーとして呼びかけを行っています。


ーー今年は新型コロナウイルスが広がっている。影響について何か想定している?

現下の状況から、緊急事態宣言が終了しても「Stay Home」の傾向は続くと思われます。それにより、エアコンの使用時間が従来よりも増加する可能性が考えられます。

また、今後、梅雨・夏場を迎えるにあたり、家中での熱中症事故の増加が懸念される事もあり、ピーク時の混乱が想定されます。早めの点検と、必要に応じ修理対応や買い替えのご検討をお願いいたします。

(すぐに修理対応ができない場合が 画像:イメージ)
(すぐに修理対応ができない場合が 画像:イメージ)

ーーTwitterでも試運転を促したのはなぜ?

例年のことですが、暑さが本格化すると、エアコンの不調に関する問い合わせがコールセンターに急増します。その結果、真夏に修理待ちという事態も招きかねません。問い合わせと修理が混み合う事態を分散させるため、弊社のサポート部門からも試運転の周知について相談を受けます。

加えて、今年は「Stay Home」・在宅勤務という社会の変化により、家のエアコンが生活にいつも以上に大きな関わりを持つことが予想されます。

家での熱中症を防ぐためにも、試運転の重要さはかつてないほど高まっていると思います。そのためツイッターでも、例年以上にていねいに周知しようと考えました。


ーーTwitterには1万以上のリツイートと反応があった。この反響をどう思う?

お役に立てたのなら光栄ですが、Twitterでの呼びかけは限界もあります。Twitterでエアコン試運転を知った方は、ご実家のエアコンの試運転を呼びかけるなど、さらに一歩、気にかけていただければ、私としてもうれしいです。

節電のコツもプロに聞いてみた

今年の夏は家にいる時間が長いかもしれないから、可能ならば節電したい! これについても、担当者に聞いた。

ーーオフシーズンに行うべきメンテナンスは?

オフシーズン、日常生活の中で舞い上がったホコリ等がエアコンのフィルターに蓄積する場合があります。それにより、夏場・冬場にエアコンを使い始めた際に、エアコンが効きにくくなることがありますので、シーズンを迎える前に一度フィルターのメンテナンスをお勧めいたします。


ーーでは、エアコンの節電方法は?

風量や運転モードは自動運転をおすすめします。エアコンが周りの環境に合わせて自動で最適な運転をしてくれますので、節電にもつながります。

さらに、シャープのエアコンであれば、インターネットに接続いただくことでお部屋の環境や、お客様の使い方、気象予報にあわせて自動で運転を制御し、省エネにしてくれます。



他にも、「頻繁にオン・オフを繰り返さない」「フィルターを2週間に1度はお手入れをする」「外出から帰った時は窓を開け、部屋の熱気を逃がす」などがあるという。

「猛暑日にエアコンを今年初めてつけたら故障していた。でも、修理待ち」なんて事態になったら本当に大変だ。まだいいやと後回しにするのではなく、早めに対応する事で快適な夏を迎えてほしい。

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プライムオンライン編集部
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FNNプライムオンラインのオリジナル取材班が、ネットで話題になっている事象や気になる社会問題を独自の視点をまじえて取材しています。