桜の開花が全国で注目される中、ある花の開花に注目が集まっている。

広島市植物公園で注目されている“背の高い花”

広島市の植物公園が、愛情を込めて育て開花目前となっている背の高い花。
ここにきて、ある“疑惑”が浮上しているという。

報告 中西敦子アナ:
広島市の植物公園です。こちらが今注目されている巨大こんにゃくの花なんですが、先端部分がとがっていて、その下はこれから咲くんでしょうか、少しめくれてきていますね。根本から先端までが花ということですが、身長160cmのわたしが手を伸ばしても全く届きません

この記事の画像(10枚)

約1万種類、20万本の植物の中で一躍注目されている“巨大こんにゃくの花”。

広島市植物公園 高井敦雄課長補佐:
おそらく1週間以内には咲くのかなとは思っていますが...

開花の兆候 喜びもつかの間...ある疑惑が

日々成長を重ね、近く開花すれば国内で3例目になるかもしれないと大きな期待を寄せられてきたが、ここにきて、ある“疑惑”が浮上しているという。それが...「アモルフォファルス・ギガスじゃない説」。

実は、植物公園でここまで4年間、世界で最も背の高い花を咲かせる「アモルフォファルス・ギガス」として育てられてきたこの植物。

ギガスは、インドネシア・スマトラ島に自生するコンニャクの仲間で、なかなか手に入らず、植物公園でも6年間探し続け、4年前にようやく専門業者から8cmほどの苗を購入したという。

そして、ここまで愛情を込めて育て、通常10年以上かかるといわれる中、4年目の春に訪れた開花の兆候。しかし、喜びもつかの間...、“違う植物”の可能性が出てきた。

広島市植物公園 高井敦雄課長補佐:
初めて付属体を確認できた時の形状とか色を見て、ちょっと「あら!?」と思ったのがキッカケですね。ギガスであれば、過去に東京の小石川植物園で2回ほど咲いているが、そちらの花の写真があるが、それと比較するとあまりにも違うので...

この先端の、ややクリーム色の部分が「付属体」と呼ばれ、ギガスであれば“強い臭いを発散する”部分だが、東京で開花した際は、色が「赤茶色」...。さらには、その下の花を保護している「仏炎苞(ぶつえんほう)」も、東京で開花したものと比べてやや変わった形状だという。

こうした状況から、別のコンニャクの仲間でインドネシア・ジャワ島に自生する植物の可能性も浮上し、“現段階ではギガスではない可能性が高い”とみている担当者。しかし、いずれにせよ、その珍しさは変わらないという。

特定には“花”が決め手 開花に期待が高まる

広島市植物公園 高井敦雄課長補佐:
種を特定するには花が決め手になるので、多少違うところがあっても、個体差だったりもしますし、これだけ背が高くなる花なので非常に珍しいかと思う

ギガスとして“国内3例目”となるか、それとも“真の正体”が明らかになるのか...。

いち早い開花に期待が高まっている。

(テレビ新広島)

テレビ新広島
テレビ新広島

広島の最新ニュース、身近な話題、災害や事故の速報などを発信します。