ファン獲得に向け様々な工夫

全豪オープンで2度目の優勝を果たした大坂なおみ選手の活躍などで注目を集める日本テニス界。

こうした中、新たな観戦スタイルを提案し、テニスのさらなる魅力を引き出すプロテニスリーグの試みが始まった。

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実況:
みなさん拍手をお願いします。

試合開始にあわせて観客に拍手を促すコートサイドの実況席。

大音量で流れる音楽に生の実況。このテニス会場には様々な工夫が施されていた。

プロテニスリーグ機構・河合陽太理事:
どうしたらもっと選手が輝いて、もっとファンが楽しめるように演出できるかを大事に考えています。

東京・昭島市で行われたプレイベント。アメリカのプロテニスリーグや日本のプロバスケットボールリーグ「Bリーグ」などを参考に、ファンを楽しませる運営や試合方法を模索したという。

プレイベントは昭和の森テニスセンターで開催された

プレー中もスピーカーから音楽や実況

プロテニスリーグ機構・河合陽太理事:
実際に感動や興奮を味わっていただきたいので、一番力を入れたいところは「音響」と「時間」です。

テニスの観戦といえば、「プレー中は静かに、ポイントを決めたら拍手」だが、このプロテニスリーグでは、プレー中もスピーカーから音楽が流れ実況の声が響いている。観客はバルーンをたたいて応援。

試合をしたプロテニスリーグ機構の選手に話を聞いた。

江原弘泰 選手兼理事:
音楽や実況がある中で試合をしてみて、かなり盛り上がりがあって、選手としてはやりやすい環境だと思いました。

1試合約20分で終わるルール

また、試合時間も短くした。

一般的なテニスの試合は1試合あたり短くても1時間、長い時は5時間かかることもあるが、この試合は10ポイント先取の3セットマッチ形式で行われ、試合にかかった時間はわずか12分ほど。

1試合あたり約20分で終わるルールとなっている。

さらに、合計5試合の団体戦の中で、様々なタイプの試合を組み合わせることで、飽きさせない大会作りを目指している。

そして、プロ選手が客席を訪れてのファンサービスも。選手をより身近に感じてもらう狙いだという。

観客:
めっちゃうれしいです。緊張してあまりしゃべれなかったですけど。

プロテニスリーグ機構・河合陽太理事:
テニスをやったことはないけれども、その地域にテニスチームがあって、そこのチームを応援する。地域を巻き込んで、地域に根ざした活動をしていきたいと思っています。今減ってきているテニスファンを1000万人まで増やしたいです。

新たな観戦スタイルでファン獲得なるか。プロテニスリーグは2022年中の開幕を目指す。

観戦だけでない「体験」がファン拡大のカギ

三田友梨佳キャスター:
このニュースについて、社員全員がリモートワークで働く会社、キャスター取締役COOの石倉秀明さんに聞きます。テニス界のこうした取り組みをどうご覧になっていますか?

キャスター取締役COO・石倉秀明氏:
一流選手の試合を身近に見られる機会が増えていくということは、普及していくきっかけとしては非常に良いと思います。一方で他の競技でもありましたが、瞬間的には盛り上がったけど、そこから競技人口が増えたり、ファン拡大に繋がらなかったという例もあったりするので、まさにここからが本番といった感じではないでしょうか。

三田友梨佳キャスター:
競技を定着させるためには何が必要だと思われますか?

キャスター取締役COO・石倉秀明氏:
ファン層を拡大していくためには接触回数をどこまで増やせるかがカギだと思います。身近に見に行けるとなったとしても、多くて月1回程度だと思うので、その頻度だと本当にテニスが好きな人には刺さりますが、ファン層拡大には足りないと思います。

キャスター取締役COO・石倉秀明氏:
競技人口が増えているランニングを例にとると、もともと1人でも簡単に始めやすい特性と、街中にランニングステーションがどんどん増えていて、ランニングしやすい環境が作られていますし、町おこしとしていろいろな自治体がマラソン大会を増やしていて、初心者から慣れ親しんだ人までランニングに触れる機会が毎日いろいろなところにあります。

このように、日常生活の中で、誰でもカジュアルにテニスに触れていく機会を作っていくことが大事だと思います。例えば、テニスの要素を取り入れた遊びを開発して子供でもできるようにすることを増やしたり、それに親しんだ人達がいざテニスをやってみたいとなった時にトライできる施設の数を増やしていくなど、見る意外にも遊ぶとか体験する設定を協会やリーグ主導でどれだけ増やせるかがポイントだと思います。

三田友梨佳キャスター:
ただ見るだけではなく、自分自身が気軽にトライできることで、よりスポーツを身近に感じられるかもしれません。まずは第一歩を踏み出したプロテニスリーグ。今後の展開が楽しみです。

(「Live News α」3月3日放送分)