新型コロナに感染すると特に重症化が心配される人工透析を受けている患者。コロナの感染拡大に伴って状況は深刻さを増している。

マスクの上にさらにマスクを重ね、ゴーグルなども身につけ完全防備をした病院スタッフが入っていく部屋にあるのは人工透析の機材。
ベッドに横になっているのは新型コロナに感染しながらも「透析」を受けなければならない患者。

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感染者専用の部屋でスタッフは呼吸がしにくく、体温調節もままならない状態で長いときは5時間、患者の側に留まり対応にあたる。

小倉記念病院腎臓内科金井英俊・副院長:
これ以上、全体のコロナ病床、並びに透析患者が増えるようになると、入院してのコロナの管理、かつ透析を両方してやるのは厳しい状態になるかもしれません

死亡率は健康な人の8倍以上

現在、福岡県内で透析を必要とする人は、約1万5,000人。
感染拡大が続く中でも、週に3回の透析を受けなければならない。

2020年12月以降、全国の透析患者の新型コロナの感染者は急増し、1月28日時点で1,000人近くに上る。
福岡県内でも透析施設でクラスターが発生したことなどもあり、2020年末から3倍のペースで増加、1月末には70人を超えている。

日本透析医会によると、透析をうけている人が新型コロナに感染するとその死亡率は健康な人の8倍以上。
県内では新型コロナに感染した人が透析を受けられる病床はほとんどない状況が続いていて命の危険を高めているという。

小倉記念病院腎臓内科金井英俊・副院長:
自転車操業という状態で、1人出したら、その空いたところ(病床)に次の人を埋めるというピストン輸送でやっている現状

治療を休むことは命を縮めるということ

こうした状況に実際に透析を受けている患者は。

福岡県腎臓病患者連絡協議会・森満義彦会長:
このコロナについては、それぞれの患者が不安を抱えながら孤立状態になっている状況

福岡県の腎臓病患者連絡協議会の森満義彦会長。
自身も透析を必要とする生活を20年以上続ける中で、今の状況に危機感を募らせている。

福岡県腎臓病患者連絡協議会・森満義彦会長:
明日(治療を)休もうということができない。休むということは命を縮めるということ。透析治療そのものが安心してできるような環境というのは、まだ難しいのかなと、その辺が心配

「命を保つため」に透析を受ける患者たち。
新型コロナに感染する不安を抱えながらの治療が続く。

(テレビ西日本)

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