動物は生きるために呼吸していますが、日本で一番大きい湖、琵琶湖も呼吸している事をご存じでしょうか。
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強烈な寒波が“救世主”に
今シーズンは、度重なる寒波の影響に襲われている日本列島ですが、この寒波が救世主“恵みの寒波”となった場所もあるのです。
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それは琵琶湖です。琵琶湖といえば、日本最大の面積と貯水量を誇り、飲料水などに利用されるだけでなく、1100種近い動植物が生息しています。そこで重要な役割を果たしているのが「水温」です。
日本最大の湖「琵琶湖の深呼吸」とは?
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通常、琵琶湖は夏になると温められ、表層付近の水温が30℃くらいになります。
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秋が深まり、強い寒気が流れ込むと水温が低下し、表層で約15~25℃くらいに。
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すると、表層の水が冷やされることで、下層へと沈み込みます。そうして湖底の冷たい水が今度は上に押し上げられます。
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この循環によって、湖水が混ざり合い、表層の方に留まっていた酸素が湖底にまで行き渡ることになります。こうして湖水の混合が湖底まで進み、表層から低層まで水温と酸素濃度が一様になる事を「全層循環」や「琵琶湖の深呼吸」と呼んでいるのです。
観測は3年ぶり…元気な魚の姿も
しかし、この「琵琶湖の深呼吸」、2019年・2020年は止まってしまいました。
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暖冬の影響で、表層の水温が下がらず深層の冷たい水との循環が上手く行われませんでした。充分な循環が起こらなかった影響で湖底に酸素が行き渡らず、湖底に住んでいる動物は酸欠状態に…。これは、観測開始以来、初めての事態だったそう。そして、2021年になり、強烈な寒波が入ってきた影響で、3年ぶりに全層循環が行われたのです。
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実際に1月14日に撮影された琵琶湖の北湖、水深90m付近では、魚が元気に泳いでいる姿が確認できました。各地に深刻な影響をもたらした寒気ですが、場所によっては“救世主”ともなっていたのです。
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(とくダネ!『あまダネ!』2月4日放送)