どん兵衛“史上最長”そばが登場

1976年の発売以来、今も人気の和風カップ麺である日清食品の「日清のどん兵衛」。

天ぷらそばやきつねうどんに加え、これまでにもさまざまなバリエーションが発売されてきたが、このシリーズに新たに仲間入りするのが、「日清のどん兵衛 天ぷらそば いつもより長~い長寿祈願そば」だ。

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“そばのように細く長く生きられるように” と長寿を祈願してそばを食べる風習に倣い、かつてない “長さ” にこだわったカップ麺。

製造時において「どん兵衛」史上最も長い約1メートルのまっすぐなそばを使用しているという。なお麺の量は、レギュラーサイズ(通常)の「日清のどん兵衛 天ぷらそば」」と同じ、72グラム。

かつおだしの風味と丸大豆しょうゆのうまみが広がる味わい深いつゆも、通常の「天ぷらそば」と同じものを使用し、あとのせの天ぷらのサクサクした食感を楽しむことができる。

全国のスーパーやコンビニなどで、1個193円(希望小売価格・税抜き)で、2月8日に発売される。

商品名からしてそばの長さを表現している新商品だが、なぜ麺の長さを伸ばすことにしたのか?通常のそばとは製法は異なっているのか?

日清食品ホールディングス・広報部の担当者に聞いてみた。

独自の「ストレート製法」だからこそ実現

ーーなぜ「いつもより長~い長寿祈願そば」を作ることにしたの?

理由は2つあります。

1つ目は、弊社独自の「ストレート製法」だからこそ実現できた「日清のどん兵衛 天ぷらそば」ならではの“すすり心地の良いまっすぐなそば”、その品質の高さに気づいていただくきっかけになるような商品を発売したいと考えたことです。

2つ目は、明るいニュースが少ないご時世ですので、“限定感”や“驚き”のある商品を発売することで、少しでも明るく、楽しい気持ちになっていただければと考えたことです。


ーー「麺を最長に長くしよう」と考え付いた経緯は?

一般的な即席麺の場合、麺を蒸したり乾燥したりする工程で、麺同士がくっ付いてしまわないよう、麺に縮れをつけ、短くカットしています。

しかし、「日清のどん兵衛」は“和風のうどん、そばはすすり心地が大切”との考えから、独自の「ストレート製法」による、“まっすぐで長い麺”にこだわっています。このこだわりに気づいていただくきっかけになればと、今までにない史上最長の麺に挑戦してみようと考えました。

「どん兵衛」史上最長の麺
「どん兵衛」史上最長の麺

ーーなぜ1メートル?2メートルではダメだったの?

容器に入れられる長さには限界があったことです。発案からおよそ1年かけて、約1メートル(100センチ)の長さを実現することが出来ました。
※通常の「日清のどん兵衛 天ぷらそば」の麺の長さは、製造時で約70~80センチ。


ーー長さが違うけれども、製法は同じ?

通常の製法とは異なりますが、詳細については企業秘密ですので、回答は控えさせていただきます。


ーー最長のそばを製造する上で苦労した部分は?

「理論上、長くすることは可能」というところから開発をスタートしたのですが、“そば”の麺は細くて柔らかいので、約1メートルの長さを実現するのは難しかったです。

日清のどん兵衛 天ぷらそば いつもより長~い長寿祈願そば
日清のどん兵衛 天ぷらそば いつもより長~い長寿祈願そば

「すすり心地をしっかりと堪能して」

ーー麺の他、こだわりの部分を教えて。

お客様に興味を持っていただけるよう、ネーミングやパッケージデザインにもこだわりました。

“そばのように細く長く生きられるように”と長寿を祈願して、“そば”を食べる日本の風習に倣い、「長寿祈願そば」というネーミングにするとともに、パッケージにはゴールドを採用することで限定感を演出し、驚きや楽しさを感じていただける商品となるよう設計しました。
※つゆ、具材は通常の「日清のどん兵衛 天ぷらそば」と同じものを使用しています。

左:日清のどん兵衛 天ぷらそば(東) 右:日清のどん兵衛 天ぷらそば いつもより長~い長寿祈願そば
左:日清のどん兵衛 天ぷらそば(東) 右:日清のどん兵衛 天ぷらそば いつもより長~い長寿祈願そば

ーー麺が長いからこその注意点やポイントはある?

お召し上がりの際、まず、はしで麺を持ち上げてみてください。ずーっと続く麺の長さに驚いていただけるはずです。また、やけどにご注意いただきつつ、なるべく噛み切らずに最後まですすり、史上最長の麺のすすり心地をしっかりと堪能していただきたいです。


ーー現在の反響は?

メディアの方から多数のお問い合わせをいただいています。その反響に対しては大変ありがたいと思っております。どん兵衛の魅力やこだわりを感じていただくと同時に、「どん兵衛っておもしろい、楽しいブランドだな」と少しでも思っていただければうれしいです。
 

実際にすすり心地を堪能してみた

担当者は「そばの豊かな風味とすすり心地の良さを心行くまで堪能できるのが魅力」と話すが、本当のところはどうなのだろうか? 「どん兵衛」史上最も長いそばのすすり心地を確かめるため、発売前に送っていただき、実際に食べてみた。

通常は白地の部分が金色となり、既に特別感を感じるパッケージを開けると、中にはいつもの日清どん兵衛天ぷらそばと同じで、あとのせサクサク天ぷらに粉末スープ、彩り七味が入っている。

そして注目の麺だが、この状態で見ても、本当に1メートルあるのかを確認することは難しい。やはり実際に作ってみないと確認できない。

フタを半分開け、材料を取り出す
フタを半分開け、材料を取り出す

調理方法は通常のどん兵衛と同じで、粉末スープを入れた後に内側の線までお湯を入れ、フタをする。

待つこと3分、天ぷらをのせ、最後に七味をかければ完成。
 

完成
完成

湯気と共に立ち上るつゆの良い香りが食欲を湧かせてくれる。まずはつゆから一口飲んでみると、少し甘めのいつものどん兵衛の味だ。

そして、いよいよ麺。

はしで持ち上げてみると…長い!さすがに“史上最長”だけある。ただ、端が分からない長さの麺を持ち上げすぎるのは、つゆが飛ぶし麺が乾いてしまうので注意が必要そうだ。

持ち上げてみると…
持ち上げてみると…

すくった麺をすすってみる。独自のストレート麺だからなのか、つゆをしっかりと絡めながらもスルスルと心地よく、体格は小柄な方の筆者(女性)も一気にすすることができた。

のど越しも歯切れの良さもある麺と、サクッを残しながらもしんなりする天ぷらとの相性も抜群。

しかし、あまりにも長いためか肺活量が足りず、すくった麺を一気にすすりきるのには少し疲れてしまった。熱々だとなおさら大変だろう。

人によっては適宜噛み切って、味わった方がいいかもしれないが、通常より一回ですすれる量が増え、よりたくさん口に含むことができることから、すすり心地を楽しみたいそば好きには嬉しい“史上最長”の新商品。一度試してみてはいかが。
 

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プライムオンライン編集部
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