ウィズコロナが続く2021年。
キーパーソンは、逆境で何を学び、何を決断したのか。

スポーツのある日常が失われかねない中、さらなる進化を目指すトップの覚悟とは。

内田キャスターがBリーグチェアマンにインタビュー

昨シーズン、アリーナから消えた熱狂。
逆境の最前線に立つBリーグチェアマンに聞く、新型コロナウイルスからの学び、そして、2021年の戦略とは。

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内田嶺衣奈キャスター:
本当に、コロナの厳しい状況が現在も続いてはいるんですけれども、まずは去年を振り返って、Bリーグへどんな影響がありましたか?

B.LEAGUE・島田慎二チェアマン:
まず、試合会場の雰囲気が大きく変わりましたし、ファンの皆さまにもマスクや、声援を自粛していただいたりとか。
ファンの皆さまも思いっきり楽しめるという状況ではないので、1年で雰囲気は一変しましたよね

2016年の開幕から、順調に成長してきたBリーグ。

しかし、新型コロナウイルスの影響で、昨シーズンは3分の1の試合を残し、打ち切りとなった。

そんな中、チェアマンに就任した島田氏。

内田嶺衣奈キャスター:
チェアマンに7月になられて、ここまでBリーグを引っ張っていらっしゃって、一番気付かされたり、学んだなと思う部分はどんなことですか?

B.LEAGUE・島田慎二チェアマン:
気付かされたというのは、バスケットが日常にあることが当たり前じゃないということが1番です

コロナ禍のシーズン開幕 

国内から、バスケのある日常が失われかねない状況の中、2020年10月、観客制限がある中で新たなシーズンが開幕。

仕掛けたのが、「静かな熱狂」の創出。

B.LEAGUE・島田慎二チェアマン:
こういう状況下で、行きたくても健康を気にされてとか、仕事柄で会場に行けない方がたくさんいらっしゃると思う。
そこは映像で、新しい楽しみ方という意味で、今年力を入れたのは、会場に行けない方もバスケットを楽しんでいただける状況は止めない

自分の好きなアングルで観戦、複数の試合を同時に観戦など、最新テクノロジーで新たな観戦体験を確立した。

オールスター中止もイベントをオンライン配信

先週、開催地からの要請を受け、急転直下中止になったオールスターも、ダンクコンテストなどの事前イベントを急きょオンライン配信し、多くの熱狂を生んだ。

B.LEAGUE・島田慎二チェアマン:
おうち時間が増えているので、家でサクッとスマホで見ていただけるように、スポーツエンターテインメントとしてもすごく面白いのがバスケットだと思う。
ぜひ、ご覧になっている方も見ていただきたい

リアルな観戦に制限がかかる現状でも、新たなファンの獲得を意気込む島田チェアマン。

内田嶺衣奈キャスター:
ピンチの状況の受け止め方次第で、広がっていく道の幅は変わっていきますか?

B.LEAGUE・島田慎二チェアマン:
変わると思いますね。
こういう厳しい状況に陥ると、そもそも本質に立ち返るはず。
ファンサービスをして今までどうだったとか、こういう状況でも足を運んでいただくことは、今まで以上にハードルが高くなる。
もっとサービスのクオリティーを上げていかないといけないよねとか、厳しい状況でお客さまを迎え入れることは、価値としてもう一段上げていかないと受け入れられることはないと気付かされるはず。
ここで培った経営力が、おそらくアフターコロナというか、コロナ後にすごく効いてくると思うので、今は耐えて。
この状況でサービスのクオリティーをもう一度見直して、できることに取り組んで、その時までじっと耐えるということで、もう一回大きくバスケ界が羽ばたけるように、一緒になって戦っていきたいと常に思っている

内田嶺衣奈キャスター:
今回インタビューをして1番に感じたのは、島田チェアマンの底知れないバイタリティーでした。
「そのパワーはどこから来るんですか?」と聞いたところ、失敗からのリカバリーの繰り返し、そういった経験が今のタフさの源になっていると話されていました。
いいものを届けるために常に努力を怠らず、大変な状況の中でも前向きに挑戦を続けるその姿勢は、まだまだBリーグにこれから大きな可能性があると感じさせてくれました

(「Live News α」 1月22日放送分)