FNNと産経新聞は、コールセンター責任者によるデータの不正入力を受けて中止していた合同世論調査について、今回の不正データ入力を教訓に再発防止策を策定し、調査を今月再開することとしました。

<FNN産経調査とは>

FNNと産経新聞の合同世論調査は「政治」をテーマに原則毎月1回、全国の有権者およそ1000人を対象に電話で行ってきました。

<不正発覚経緯>

この世論調査をめぐって調査会社のコールセンターの責任者が継続的にデータの一部を不正に入力していたことが去年6月にわかりました。

具体的にはFNNと産経新聞がおととし5月以降調査を委託していた「アダムスコミュニケーション」が、契約で定められた手続きを取らずに調査の半分を「日本テレネット」に再委託し、日本テレネットのコールセンター責任者が調査のための電話を実際はかけていないのに、かけたと偽ってデータの一部を不正に入力していました。
 

<不正調査経緯>

FNNと産経新聞は去年6月に「データが不正に入力されている疑いがある」との情報に接して調査に乗り出し、その情報が確からしいと判断。直ちに世論調査を中止し、フジテレビの報道局長をトップとする、第三者も加えた産経新聞との合同調査チームを立ち上げ、その時点で分かっていた事実を公表しました。

調査チームは、アダムス社と日本テレネットの関係者の他、フジテレビと産経新聞の世論調査担当者から不正が行われた経緯や背景、不正を覚知した経緯などについてヒアリングしました。

また、アダムス社と日本テレネットの架電リストや通話記録などを調査・分析し、不正の実態解明を進めました。
 

<不正調査結果>

その結果、不正入力はおととし5月から去年5月までの調査14回すべてで行われ、不正件数は合わせて1万4636サンプルのうち、12.9パーセントにあたる1886件に上ることを確認しました。

不正は、日本テレネットのコールセンターで行われていました。現場責任者が、オペレーターが実際に電話をかけて有権者から回答を得た正規の調査票をもとに、主に性別や年齢、居住地などを変えて調査票を水増ししていました。

この日本テレネットの現場責任者は実際に電話をかけていないのに、電話をかけたことにして、調査後アダムス社に架電実績のない電話番号が含まれた虚偽の架電リストを提出して、不正が発覚しないよう工作していました。

現場責任者は調査チームのヒアリングに対して不正を行った理由についてオペレーターの人件費を削り、利益を増やしたかった旨、説明しました。

フジテレビと産経新聞には、現場での立ち会いを行わないなど監督・チェック体制に不備がありました。

FNNと産経新聞は不正なデータが含まれた調査結果を報道したことを深刻に受け止め、不正が行われた期間の放送と記事をすべて削除しました。
 

<再発防止策>

調査チームと並行してフジテレビの報道担当取締役をトップとする再発防止策を検討する産経新聞との合同チームも立ち上げ、世論調査の再開に向けてこの半年間、複数の調査会社関係者や世論調査に詳しい専門家などへのヒアリングを重ねた上で、なぜ不正が起きる余地があったのか、なぜ不正がチェック出来なかったかなどの議論を深めて参りました。

そして、この度、次にあげる新たな不正防止策を策定し、世論調査を再開することといたしました。

具体的には
●「フジテレビと産経新聞の担当者が調査に立ち会い、モニタリングすること」
●「すべての調査票について不正入力や誤入力がないことを二重・三重にチェックして確認すること」

そして調査が確実に行われたことを事後にも確認できるように、
●「調査会社が調査結果と紐付いた通話の詳細な記録をFNNと産経新聞に提出し、また一定期間保管すること」
●「調査の再委託は認めないこと」 

などを実行することとしました。

なお、これらすべての措置は回答者個人が特定されない形で行われ、FNNと産経新聞が回答者の個人情報を保持することはありません。

FNNと産経新聞は実際に調査会社を使った世論調査のトライアルを複数回実施しました。これらの対策を確実に実行するための社内体制も整備するなどした上で、従来通り、固定電話と携帯電話に直接電話をかけ、オペレーターが質問する方式を採用することにしました。
 

<調査再開にむけて>

私どもは今回の世論調査不正を非常に深刻なものと受け止めております。
改めて視聴者と読者の皆さまにお詫び申し上げます。

世論調査の再開にあたり、こうした不正防止策を徹底して実行することで視聴者と読者からの信頼を回復していきたいと考えています。

合同世論調査は今月中に再開する予定です。