ニュースをタテに読み解き!今日の『タテヨミ』は「ソフトバンク新プランを発表」というテーマです。

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(1)ahamoに対抗?LINEとタッグ

12月22日、ソフトバンクは2021年3月に新たに傘下の「LINEモバイル」を吸収合併して、オンライン専用のブランドを立ち上げることを発表しました。

データ利用量が20GB、月額2980円の新料金プランで、手続きはwebやLINE上で行うオンライン専用ということです。

その名も「ソフトバンクオンライン」という仮の名称だということです。
サービス内容を見ていきますと、LINEとタッグを組むことによって、LINEはギガ数ノーカウントで使い放題になる。さらに電話料金に関しても5分以内の国内通話は無料になるということです。

さらに22日の発表ではソフトバンクの大容量向けのプランとしてこれまで50GBの容量で4Gを7480円、そして5Gは8480円としていたのですが、これも2021年3月には4G・5G共通のプランとして6580円に値下げし、データ利用料を無制限とするプランが発表されました。

(2)制限なし1000円値下げドコモは?

先週値下げを発表したNTTドコモの新プランなのですが、データ利用料20GBのオンライン専用のahamoが2021年3月からスタートします。これは22日にソフトバンクが発表したプランと同じ金額です。

そして大容量プランについては5Gの料金プランを2021年4月1日から1000円値下げして6650円に。こちらはデータ利用は無制限です。そして4Gでは7150円だったものを6550円に値下げをしたわけです。

今日発表されたソフトバンクの6580円と比べると「ほぼ同額」ということでやはり何か意識をしていると感じますが、大手キャリアの携帯料金の値下げの動きに22日午前、加藤官房長官が会見でこのように述べています。

加藤官房長官:
各事業者がそれぞれの創意工夫のもと切磋琢磨をすることで、結果として国民・利用者にとって安くて分かりやすく納得感のある料金やサービスが早期に実現されることを引き続き期待したい

(3)類似するのか?auはどう出る?

ドコモ、ソフトバンクが値下げを発表する中で、続いて気になるのはau(KDDI)の動きです。
今月KDDIの東海林崇副社長は「必ずお客様が満足できる料金プランを出していきたい」として2021年1月に新料金プランを発表する方針を示しました。

では、auはどんな出方をしてくるのか?携帯電話事情に詳しい青森公立大学准教授の木暮祐一氏によると「UQモバイルなどと連携して、各社横並びの2980円(20GB)のプランを出してくるのでは」ということです。

(4)中身をチェック!総務省の携帯ポータルサイト

武田総務相が21日、携帯電話料金引き下げ政策の一環として利用者にプラン選択の目安などを示した「ポータルサイト」の公開を始めたと発表しました。

具体的な中身は、「今の料金プランは本当に合っていますか?」を4段階のステップに分けて分かりやすく説明をしていたり、「なぜ料金は複雑なの?」という問いかけにも表を示して、契約月などのグラフや割引プランを用いて紹介をしています。総務省自らがアドバイスをしているわけです。

キーワードは「焦るな」

ということで(1)~(4)の頭文字を縦に読むとキーワードは「ア・セ・ル・ナ」です。
値下げ合戦でも…焦るな」これはどういうことなんでしょうか?

木暮祐一氏によりますと、「メインブランドの小容量プランの値下げはまだ。焦らずに今後の動きをチェックしてほしい」ということです。

先ほどの総務省のポータルサイトでも、加入する料金プラン別の利用者の割合というものを出していまして、見ると小容量7GB以下というのが3割以上を占めている状況です。
さらに、実際のデータ通信使用量で見ますと、合わせて6割以上が5GBしか使っていないのです。この時点でも契約しているGBを使いこなせていないというような実態が示されているわけです。

そうなると今後、小容量プランの値下げはあるのか?
木暮祐一氏は、「お客さんが多いということで売り上げに影響してしまう。」という理由で「小容量プランの値下げにはなかなか踏み込めないだろう」と見ています。

※放送上の表記に一部誤りがあったため、修正して掲載しています。

(イット!12月22日放送分より)