“メモ書き”できるスマホケースが登場

一人一台が当たり前になりつつある、スマートフォン。

賛否あるものの、いつでも手元に置いてサッとメモや録音が出来たりと、ビジネスシーンでも活躍するツールとなった。そんな中で、粘着シートや印刷インクの開発・製造などを行う株式会社コスモテックから、不思議なスマホケースが登場した。

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それがこちらの「wemo(ウェモ) iPhone12/12Proケースタイプ」

wemoはシリコン素材に独自のコーティングを施すことで、油性ボールペン(鉛筆や水性ペンは不可)でメモを取り、消しゴムや指でこすると消すことができるアイテム。また、水に濡れても消えないという。

wemoシリーズでは、iPhone用の「ケースタイプ」の他、腕に巻いて使う「バンドタイプ」や、ノートパソコンなどに貼って使う「パッドタイプ」、片面がIDカードホルダーになっている「IDカードホルダータイプ」が発売されており、シリーズの売り上げは累計50万個を超える人気商品となっている。

(左)バンドタイプ (右)パッドタイプ
(左)バンドタイプ (右)パッドタイプ

そして今回新しく販売されたのが、iPhone12シリーズ対応のケースタイプのもの。ケース全体がシリコンで出来ており、手元のスマホをクルリと裏返せば、メモ用紙がない場面でもササッとメモを取ることができる。

確かにメモ用紙を持ち歩いていなかったり、カバンから手帳を取り出すのが面倒…という時には重宝しそうだが、誰もが気になるのが「わざわざケースにメモしなくても、スマホのメモ機能を使えばいいのでは?」という疑問。

SNSでも「メモアプリを使った方が早い」という声に加え、「音声メモしたほうが効率がいいのでは?」といった声が寄せられているが…一体なぜ、デジタルの象徴のようなスマホのケースにメモをするという、ちょっと不思議なアイテムが作られたのだろうか。コスモテックにお話を聞いてみた。

デジタル時代でもアナログへの需要に手応え

――wemoのコンセプトは?

「いつでも どこでも かける おもいだせる」をコンセプトに商品展開しております。


――「スマホケースにメモする」という商品の開発のきっかけは?

バンドタイプやパッドタイプの販売が好調に推移し、このデジタルの時代でもすぐに思いついた事を書ける、手書きというアナログにも需要があると手ごたえを感じました。

そこで、常に持ち歩くスマホに直接メモをすることが出来れば、わざわざアプリを開くまでもなく失念を防ぐと考えました。油性ボールペンで書いて指や消しゴムで消すことが出来るというテクノロジーは、バンドやパッドと全く同じです。

「メモしたこと」自体を忘れない便利さ

――スマホのメモ機能を使うよりも便利なポイントはどこ?

スマホの操作の早い方、慣れていない方など様々で、デジタルの時代ですが一時的なフローのメモはやはり「手書き」の方が早いと思っております。そして、アプリだと再び開く手間があり、また、閉じてしまったら、意識から外してしまいメモした事を忘れてしまう場合もあります。

それがスマホを手に取った時に自然に目に情報が飛び込んでくれば、うっかり忘れるという事を防ぐ事が出来ます。


――ボールペンで“書き消し”できる仕組みを教えて

弊社のコア技術である「特殊コーティング」を表面に施してあります。そのコーティング効果により、一部のインキを除いてはシリコン層へのインキの浸透を防ぎ、簡単に消すことができますが、水に濡れても消えません。表面粗度×コーティング剤の処方の組み合わせで実現しております。

――どのくらい使い込んでも平気なの?

弊社の「消しゴム試験(1kg荷重×50mm移動)」で5,000往復まで可能であることは確認しております。ただし消す力は個人差がございますので、2,000往復までは問題無いと考えております。

病院で手にメモ書きをしている看護師の様子を目にしたことから着想を得て開発されたという「wemo」シリーズ。

医療の現場から生まれたシリーズだが、今回の「スマホケースタイプ」は「現代の生活者が肌身離さず持っているもの」という点に着目。「スマートフォンの収納場所は自分の中のルールが各自にあり『瞬間的に取り出せるアイテム』です。そのため、メモの役割『書き留める』『思い出させる』のうち、素早く『書き留める』ことに特に優れ、急な重要情報を逃しません」と話している。

生活に密着したスマホを利用したアイテムだが、その身近さを利用しているのが「メモしたこと自体を忘れてしまうことがなくなる」というポイント。

バンドタイプのwemoは常に身につけていられることから、認知症・ADHD(注意欠陥多動性障害)等の“記憶”が困難なユーザーにも人気だというが、「せっかくメモしたのにメモ自体を忘れてしまった…」という経験をしたことがある人は多いはず。

スマホケースタイプのwemoは、現代人の必需品になりつつあるスマホと、その場で素早く書きとめられるアナログな手書きメモのいいところを掛け合わせたアイテムなのだ。

なおケースタイプのwemoは、iPhone 7/8/SE2, iPhone X/XS, iPhone 11 Pro, iPhone 12/12 Pro対応で2000円(税抜)。スマホは持ち歩いているけど、なぜか忘れ物が多い…という人は、ぜひ一度試してみてはいかがだろか。

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プライムオンライン編集部
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