元プロ野球のスーパースター清原和博氏が、フジテレビ「Live Newsイット!」の単独取材に応じ、この1年間のプロ野球と日本シリーズ、そしてコロナ禍での自らの近況や今後について語った。

清原氏は、この1年のコロナ禍のもとでのプロ野球について、一時無観客試合を余儀なくされた選手らの苦難を思いやった上で、福岡ソフトバンクホークスが読売ジャイアンツを2年連続となる4勝0敗のストレートで下した日本シリーズについて、次のように語った。

「ソフトバンクが強すぎるのか、ジャイアンツが弱いのか。ここでハッキリ言えないですけど(笑)。やっぱり今、僕もパ・リーグ出身でセ・リーグでも野球をやりましたし、パ・リーグのパワー対決、セ・リーグの戦略、そういうものが今ハッキリと出てきたかなっていう感じはしますね。ここ10年でセ・リーグが勝ったの1回ぐらいで」

このように、自らを育んだパ・リーグのパワー重視の野球が、セ・リーグの戦略重視の野球を圧倒しているのが現状だと語った清原氏。確かにパ・リーグの8連勝により、日本シリーズの通算成績は巨人のV9があったにも関わらず、パ・リーグがセ・リーグを70年ぶりに上回った。そして清原氏はパ・リーグの優位の背景として、ドラフトや育成システムについても触れた。

「いい選手はやはりドラフトに関してもどんどんパ・リーグに入っていっていますんで、その中でソフトバンクがいち早く3軍制を作って、支配下以外から来ている選手がたくさん日本シリーズで活躍したりだとか。今はちょっとソフトバンクが抜けてるかなという感じはしますけどね」

その上で、清原氏は、劣勢のセ・リーグにもエールを送った。

「あのジャイアンツが2年連続で4タテ食らうって考えられないことですよね。自分達パ・リーグの選手としては、ジャイアンツを倒してこそやっと日本一だっていう、そういう意識がものすごい強いんですよね。だから、今度はセ・リーグの選手達がソフトバンクを倒して日本一だって思ってもらえるようにセ・リーグの選手達は頑張ってもらいたいですね」

そして清原氏は、今年で引退した阪神タイガースの藤川球児投手と自身の対決を引き合いに、ストレートでの真っ向勝負の魅力と、4番バッターのプライドについて語った。

「藤川投手のようなオールスターでカブレラにストレート投げるぞって(予告する)、ああいう侍っていうんでしょうかね、自分の球種で勝負できる、そういうピッチャーはパ・リーグにはたくさんいますけど、セ・リーグで唯一、僕の対戦した中では、藤川投手が最後でしたね。そういう勝負をファンのみなさんもね…。今年ソフトバンクの投手が速かったですから、全員150キロ以上投げますし。第1戦で(巨人の4番の)岡本が根元からバットへし折られてあれでちょっと…。4番バッターのああいうのが一番、チームみんな見てますからね。日本シリーズで僕が経験した中では、相手の4番打者には絶対負けないとやってきましたんで、岡本選手まだまだ若いですから、これから経験どんどん積んで、相手の4番バッターには絶対負けないという気持ちで日本シリーズに臨んでほしいなと思います」

さらに清原氏は、この1年間の執行猶予の明けた自分自身の複雑な思いや、この先の新たな挑戦について語った。また5日には少年野球教室に主催者として参加し、思わぬハプニングも含め元気な姿を見せた。その詳細は、8日夕方のフジテレビ「Live Newsイット!」(関東のみ)でお伝えする。

(フジテレビ報道局)