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介護現場「監視」ではなく「見守り」で命を守る 排泄や着替えは“見えない”特殊なカメラでプライバシーに配慮 夜間スタッフの削減にも|FNNプライムオンライン

介護現場「監視」ではなく「見守り」で命を守る 排泄や着替えは“見えない”特殊なカメラでプライバシーに配慮 夜間スタッフの削減にも

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福井・若狭町に本社を置く介護事業所が、現場の人手不足と夜間の負担軽減のため新たな見守りシステムを開発し、販売を始めた。入居者のプライバシーに配慮した特殊なカメラとAIで、離床や転倒を即座に職員へ知らせる仕組みだ。7カ月間の実証実験では、夜間の見回りスタッフを3人から2人に減らせたという。現場の課題から生まれた事業所の挑戦を追った。

「テクノロジーを使って目を増やせないか」

若狭町で2011年に設立された等愛グループは「わらく」の事業所名で、県内や石川県で介護事業を展開している。

今回、新システムの開発を率いたのは、社長の加藤寿一さんだ。

等愛グループの加藤寿一社長
等愛グループの加藤寿一社長
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開発のきっかけは「介護現場の人手不足、そして夜間帯のスタッフの負担という大きな課題だった」と語る。その課題を解決するために「テクノロジーを使って目を増やせないか」と考えたのだという。

入居者の安全を守る“見守り”が課題に
入居者の安全を守る“見守り”が課題に

高齢化が進む中、介護施設では入居者の安全を守るため、日々の様子を把握する「見守り」が欠かせない。

一方で、限られた職員で多くの入居者を見守るには、目の届かない時間や場所が生じることがある。こうした状況から、カメラなどを活用した見守りシステムの導入が施設で進んでいる。

「監視」ではなく「見守り」を

ただし、既存のシステムには課題があった。加藤さんによると、通常のカメラを居室に置く“監視”のようなシステムはすでに存在していたという。

加藤さんが求めたのは「プライバシーに配慮しつつ安心・安全で、AIの機能を使って瞬時に転倒や離床が把握できるもの」だった。そこから、新たなシステムの開発に踏み切った。

特殊なTOFカメラをシステムに採用
特殊なTOFカメラをシステムに採用

新システムで採用したのは、TOFカメラと呼ばれる特殊なカメラだ。距離情報などを利用して動きをとらえるため、ベッドから起き上がる際の動きはシルエットで把握できる。一方で、排泄介助や着替えの様子は具体的には分からない仕組みとなっている。

シルエットが映るためプライバシーに配慮できる
シルエットが映るためプライバシーに配慮できる

加藤さんは「プライバシーを極限まで配慮するためTOFカメラを採用した」と話す。羞恥心への配慮は、介護職員にとって大切な部分だと強調する。

バイタルもモニターできる
バイタルもモニターできる

カメラにはAIが搭載され、離床や転倒を即座に検知して職員に通知するだけでなく、微小な動きをとらえる「ミリ波センサー」とも連動している。そのため、心拍や呼吸レベルの変化まで検知できるという。

夜間の見回りが3人から2人に

等愛グループは2026年2月から7カ月間、実証実験を行った。その結果、夜間の見回りスタッフを3人から2人に減らすなど、負担軽減につながった。

夜間の見守りを3人から2人に減らすことが可能に
夜間の見守りを3人から2人に減らすことが可能に

現場の職員からは「いままでは、部屋で倒れていないか、急変していないか、夜間は気が張っていた。いまは画面上で分かるので安心が生まれた」という声が聞かれた。

全国で福祉用具の開発や普及の推進に取り組むテクノエイド協会は、今回の取り組みを高く評価している。担当者は介護現場では朝から晩まで、さまざまな状態の人に多様な対応が必要となると指摘。そのうえで「システム開発にあたっては、介護全体、1日の流れを把握しているところがすごく重要」と述べた。

福祉用具開発の協会も新システムを評価
福祉用具開発の協会も新システムを評価

また、プライバシーを守りながら転倒やバイタルの情報、睡眠の情報を可視化できる点について「素晴らしいものじゃないか」と語った。

スマートリングの開発にも着手

同グループでは今後、システムの改良を進めるのにあわせて、利用者向けのスマートリングの開発にも独自で取り組む。24時間の活動量や、夜間の睡眠などの情報を組み合わせ、利用者の健康状態の把握につなげたいとしている。

最先端の技術で安全な施設整備へ
最先端の技術で安全な施設整備へ

加藤さんは「介護現場はどうしてもアナログな部分があるが、このAI最先端の技術を使って、安心・安全を生かせるような施設を作っていきたい」と意気込む。

テクノロジーを活用して課題解決を目指す挑戦が、介護の現場を変える一手になるのか。今後の展開に注目したい。

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