国会は衆院の財務金融委員会で消費税減税関連法案が実質審議入りしたのだが、公明党議員の質問を聞いていて「これは賛成するかな」と思った。
食料品の消費税減税にあわせて導入する中低所得者向けの支援金の対象者について高市総理は「100万円から350万円の間」を「一つの参考」として答弁しているのだが、公明党の赤羽一嘉税調会長は23日の衆院財金委で「下限」について「53万円は譲れない」とした上で、下限の額によって「(法案への)賛否が変わってくる」と述べた。
これはすなわち「支援金の対象の下限を100万円から53万円に下げれば公明党は賛成する」ということなのだろうか。
与党は参院では過半数を持っておらず野党のどこかが賛成してくれないと可決できない。否決された場合は衆院の3分の2を使って再可決することも可能だができればそういう乱暴なことはしたくないので公明党が賛成してくれればありがたいだろう。
「強い」政権は支持率が戻る
週末に行われた日経新聞と毎日新聞の世論調査によるといずれも内閣支持率は前回から横ばいだった。これは先週末のフジ産経、読売、朝日と同傾向で、簗和生氏の農水大臣の辞任は内閣支持率には影響しなかったようだ。
これまでの内閣を見てきてわかったことは、あまり「強くない」政権は、発足当時は支持率が「ご祝儀」で高いがその後は下がり続ける。細川護煕政権、鳩山由紀夫政権はそうだった。
これに対して「強い」政権は発足時の支持率はもちろん高いが、その後は意見が分かれる法案の成立やスキャンダルなどで一時的に支持率は下がるものの、例えば小泉純一郎政権は郵政解散や北朝鮮訪問などの「サプライズ」で、また安倍晋三政権は「アベノミクスへの期待」でそれぞれ支持率が戻った。
何かしらの「強さ」を持ってないと支持率は戻らない。
高市政権も皇室典範改正の後に支持率が下がったがその後、戻った。
高市氏にとって小泉氏の「サプライズ」と安倍氏の「アベノミクス」にあたる「強さ」は「実行力とリーダーシップ」だろう。毎日調査でも「内閣を支持する理由」として「首相の指導力に期待する」が41%でトップだった。

そして臨時国会で試される高市首相の「実行力とリーダーシップ」が消費税減税だ。
筆者は、消費税は社会保障の財源なので、下げるならその分、社会保障をカットすべきだと考えているのだが、食料品の税率は欧米では低く抑えられているので、日本でも「2年間限定」なら「食料品の消費税ほぼゼロ」という「社会実験」をやってみる価値はあるだろう。
野党は、支援金の対象のほかに、食料品の税率が1%に下がることによって経営が苦しくなると見られる中小飲食店や、益税が得られなくなる農家などへの手厚い救済措置を要求している。
ただ、こういった支援金の範囲の拡大や救済措置というのは、「きめ細かい政治」と言えば聞こえはいいが、悪く言うなら「バラマキ」である。
野党があれだけ財源を示せとか財政規律を守れとか声高に言うくせに、一方でバラマキを求めるというのは矛盾しているとは思う。

