「食卓の誤解」を解くために…夫の料理体験動画

外出自粛などで自宅での食事機会が増え、朝昼晩と毎日の食事を作るのに追われ、「自炊疲れ」に陥っている人も多いのではないだろうか。

メニューを決めて食材の買い出し、出来立てアツアツが楽しめるように調理、食べ終えたら後片付け…と、料理には何かと話題になる「見えない家事」がつきものだが、その苦労は作り手以外にはピンとこないことも多いはず。

SNSを中心に「ポテトサラダは手抜き料理か?」という論争が巻き起こったことも記憶に新しいが、そんな「料理をする人・しない人」の間に生まれる「食卓の誤解」をテーマにした動画を、都内を中心にスーパーマーケットチェーンを展開する合同会社西友(SEIYU)が発信した。
 

動画は、普段は妻が食事を作っているという2組の一般家庭で、2日間、夫が代わりに夕食を作ってみるという企画。

まず動画では、西友が実施した「普段料理をする人、料理をしない人の本音と誤解」に関するアンケートの結果からスタート。

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「毎日料理をする人の66.1%が料理から逃げたくなったことがある」
「料理をしない人の72.6%は惣菜より手料理のほうが愛情を感じ、52.0%が『手料理が正解』だと感じている」
「料理を苦痛に感じる人の64.4%は『感謝』が足りていないと感じている」

また、惣菜が食卓に並ぶことに対して「手料理があったほうがテンション上がります」「自分の奥さんとかお母さんとかが作ってくれたっていう気持ち的な問題」と語る夫、それに対して妻側からも「夕食に惣菜を出すのは手抜きかなと思う」などのコメントが流れる。

そしてスタートする、夫の料理企画。調理時間は70分で、1組目の夫は「鳥の唐揚げと豚汁」、もう1組の夫は「ポテトサラダと煮込みハンバーグ」に挑戦した。

さっそく買い物に繰り出したが、なめこや味噌の売り場が分からず苦戦する姿や、調理の際にジャガイモの皮をむこうとしてピーラーを逆に構えてしまう姿など、ちょっとハラハラする場面が続々。

それでも料理をなんとか完成したものの、シンクの中は洗い物や野菜くずでいっぱい。

不慣れな料理に四苦八苦する夫と、心配そうに見守りつつ「えっ、これ毎日やっているけど?」と苦笑いする妻の姿が軽快な音楽にのせて流れる。

続く2日目には、1日目に余った野菜を使った献立に挑戦したり、手際良く調理できるようになった夫の姿に感心する声も。

一方で、夫からは「普段奥さんには『こうした方がいいんじゃないの』と言ってしまうけれど、自分が言われると嫌な気持ちになりました…」「『美味しい』と言ってもらえた時は泣きそうになった」など、企画を通して気付いたことも挙がった。

動画の最後には、企画に協力した料理研究家の「ジョーさん。」から「誰かのために食事を用意する、たとえばお惣菜をお皿に移してちょっと見栄えをよくすることだけでも、手抜きということはない。台所に立っている時点で手抜きということはないと思います」というコメント。

また、エンドロールには「お昼時と夕飯のお時間にあわせて、様々なできたてお惣菜をお客様にご提供できるよう、一生懸命に調理します」などのメッセージとともに、出来立ての惣菜を店内に並べるSEIYUのスタッフの様子が映し出された。

料理研究家のジョーさん。

動画は、 毎日料理をする人の本当の大変さを伝える「料理を手間抜きに。」プロジェクトの中で作られたもの。

料理を食べる側だと気づかない「料理の手間」を体験することで、惣菜を食卓に並べることを含めて「料理に『手抜き』はあるのか?」ということを考え直す内容に、SNSでは「食べるだけの人達に是非見てほしい」「手抜きじゃなくて、手間抜き。良い動画」というコメントが寄せられている。

コロナ禍で「自炊疲れ」が広がる中、改めて毎日の食事について考えるきっかけになりそうなこのプロジェクト。この動画に込めたメッセージについて、西友にお話を聞いた。

「ポテサラ・唐揚げ論争」で浮き彫りになった“誤解”

――「料理を手間抜きに。」プロジェクト発足のきっかけは?

西友は日本の食卓を支える存在として、これまでも「子供や大人の野菜嫌い克服」「日本人の野菜不足解消」など、お客さまの食にまつわる困りごとに寄り添い、解消を目指す発信を行ってきました。

そして昨今、新型コロナウイルスの影響で内食の機会が増える中、“料理をめぐる論争”が話題となっているのを耳にしました。 惣菜コーナーでポテトサラダを買おうとした幼児連れの女性に、「母親ならポテトサラダくらい作ったらどうだ」と話す高齢男性の様子を目撃した、というツイートが話題となり論争に発展した『ポテサラ論争』。
ニュース番組のインタビューに応じた男性の「唐揚げは簡単にできるもの」という発言に端を発した『唐揚げ手抜き論争』などが巻き起こり、料理をする人・しない人との間に“食卓にまつわる誤解”が横たわっていることが改めて浮き彫りとなりました。

西友はこの問題に注目し、 毎日料理をする人の本当の大変さ、さらにスーパーで提供する惣菜本来の価値がみなさまの料理を“手間抜き”にすることであると改めて知ってもらうために、「料理を手間抜きに。プロジェクト」を発足いたしました。

――惣菜を「手抜き」と思うこと…どう考える?

料理をする人の中にはお惣菜を使用したいと思いつつも、「お惣菜より手料理に愛情を感じる」気持ちをプレッシャーに感じ、使用できない人もいるのではないかと分析しています。

料理をしない人の場合、実は調査の別の項目で「スーパーの惣菜が出てきたら手抜きと感じるか」という質問に対し、そう思うと答えた人は10%以下でした。その一方で、7割がお惣菜より手作りに愛情を感じているという結果も出ています。

一方、料理をする人の場合、8割がお惣菜を積極的に使用したいと思っているにもかかわらず、「スーパーの惣菜が出てきたら手抜きと感じる」と回答した人は4割程度にのぼります。

これらの結果から、「料理は手作り」の意識はやはり根強くあり、料理をする人はそのプレッシャーを強く感じて「お惣菜は手抜き」と感じてしまう傾向が伺えます。

 
料理をする人も「お惣菜は手抜き」と思う人が多い…

「家族のためにご飯を用意することに、手抜きはない」

――では「食卓の誤解」はなぜ生まれてしまう?

料理にかかる本当の手間が可視化されにくく、理解されにくいことが大きな理由の1つではないかと考えております。

「料理」には調理だけではなく、献立を考え、買い物をし、洗い物をし、日々冷蔵庫の在庫を管理することまで含まれます。今回のプロジェクト動画の中で2日間料理を体験した旦那さんの『いつもこんな風にして妻は作ってくれてるんだなってすごく思いました』という発言にも現れている通り、料理をしない人はこの手間が実感できていない場合があります。

この料理の本当の大変さへの理解の深度の差が、「食卓の誤解」につながっていると考えております。


――今回のプロジェクトでどんなことを伝えたい?

毎日料理をすることの本当の手間を、改めて考えていただけたらと思います。

料理をすることや家族のためにご飯を用意することに、手抜きはないと考えています。ただ、毎日の料理の負担を少しでも軽くするために手間を抜くことはできるのではないかと思います。そのために、西友はこだわりの美味しいお惣菜をご用意していますので、時には頼っていただけたら嬉しいです。

そして、このプロジェクトをご覧になった方が、ご家庭の「食卓の誤解」を見つめ、少しでも解消されるきっかけになれば幸いです。


家族が一緒に過ごす「おうち時間」が増えた現在。毎日の食事が楽しい団らんの時間であるためにも、改めてその負担について振り返ってみるいいきっかけになってくれそうだ。

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