「素晴らしい金運」「良縁に…」無料占いサイトの“落とし穴”

無料を謳う占いサイトや占いアプリに「無料だから…」と登録すると、占い師や鑑定士を名乗る人物からこんな言葉が送られてくる。

「あなたは素晴らしい金運を持っている」
「良縁に恵まれる」

ちょっと良い気分になったし、どうせ無料だから…複数回にわたって占いや運勢鑑定と称したやりとりを続けた。
しかし、一向に金運も恋愛運も向上しない。
さらに、無料だと思っていたのに高額なお金を請求された。

…そんなトラブルが増加している。

提供:国民生活センター
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占いサイトに関する相談はここ数年1400件ほどで推移してきたものの、2019年度は1837件と増加。2020年度も10月末時点ですでに1016件と増加傾向に拍車がかかっている。

女性からの相談が8割 6割以上が10万円以上支払う

性別では男性が17.8%、女性が82.2%と圧倒的に女性が多い。年代別では40歳代と50歳代女性の相談が多く、最近では60歳代と70歳以上の女性の割合も増加傾向に。

提供:国民生活センター

10万円以上支払った相談者が6割以上占め、500万円以上支払った相談が155件も確認されるなど、支払いが高額になる傾向がわかる。

提供:国民生活センター

「三つの徳」最後の一つがほしくて…300万円

なぜ占いで高額なお金を払ってしまうのか。具体的な事例を見てみると…

【事例1】「必ず宝くじの高額当選に導く」と言われたが、いつまで経っても当たらず…
インターネットで見つけた占いサイトの体験ページで、名前や生年月日を登録。
金運専門の鑑定士だと言うAにクレジットカード1000円支払うと、「必ず宝くじの高額当選に導く」鑑定士Bを紹介するという。証拠として見せられたのは当せん者の通帳の写真。
2日間の無料期間終了後は、メッセージ1通当たり1500円かかった。
「当選番号を導き出すため」と特定の言葉を一文字ずつ送信するよう指示され、2週間以上やりとりした。合わせて約55万円払ったものの結局当たらず。
Bに「波動が乱れているから調整が必要だ」と言われ、だまされていると思った。   
(2020年6月 50歳代女性)

【事例2】無料鑑定で三つの「徳」を授けてもらえると言われたが、無料期間を過ぎても最後の一つをもらえず、高額なお金を払ってしまった
「無料鑑定」の広告をみて、占いサイトに生年月日を登録。
鑑定士から私を守ってくれる「三つの徳」(健康の徳、人間関係の徳、金運の徳)を授けてもらえると言われ、最初の二つの「徳」は早めに授かったが、無料期間を過ぎても最後の「徳」がもらえず、4カ月で300万円を支払ってしまった。  
(2020年2月 50歳代女性)

(イメージ)

【事例3】無料時間分だけ電話の占いを利用するつもりが、途中で電話を切れず高額請求
「10分間無料」という電話占いサイトに会員登録し、電話で占い師と話していると途中で「あと1分で10分間が終了します」と音声アナウンスが流れた。
それでも占い師が構わず話し続けたため、自分で電話を切ることができず結局30分以上話した。その後サイトから1万円以上請求された。  
(2020年6月 10歳代女性)

「自分だけに向けられた言葉」のはずが…実は「定型文」!?

占いサイトに登録した人の多くは、占い師や鑑定士と称する者からの言葉を自分だけに向けられたメッセージだと思い、興味を持ち始める。しかし、実際は同じメッセージが多くの消費者に向けて送信されている。

<自分だけに向けられた言葉と思わせるメッセージ例>
「あなたが高額当選している姿が見える」
「私はあなたの守護霊から担当占い師に任命された」
「今まで占った中で一番の強運の持ち主だ」

またやりとりを続けさせるために、数字や記号、特定の言葉を延々と送信させて支払いが高額になる。

<「占い」や「鑑定」と称したやりとりで指示される行為の例>
・祈りの言葉などを唱えて、唱え終えた合図として漢字を一文字ずつ送信する
・深呼吸して紙に字を書いてからメッセージを送信する
・スマートフォンを5秒間胸に当ててからメッセージを送信する

コロナ禍で占いにはまる女性が増加?

国民生活センター 相談情報部 濱名彩香さん:
新型コロナウイルスの感染拡大が深刻化する中で、精神面や体調面で不安になり、すがる思いでサイトに登録したという相談者がいたり、自宅で家族と過ごす時間が増えたことによって、金銭面や子育てに不安を思い、占いサイトに登録したという相談者もいた。
コロナが占いサイトに登録するきっかけの1つになっている

国民生活センターの会見

国民生活センターでは、無料の占いだからといって気軽に個人情報を入力しない、メッセージが届いても安易に返信しない、占い師などの言葉をうのみにしないなど注意を呼びかけている。

(フジテレビ 経済部記者 一之瀬 登)