ピルが切れたらどうする?
低用量ピルを服用している人は、災害時には薬が切れる可能性も考えておきたいところです。大切なのはお薬手帳や処方内容が分かる記録を普段から持っておくことです。
ピルが切れた時は、まずは避難所にいる医療スタッフや運営本部に相談することが大切です。お薬手帳や処方内容がわかる記録があれば、災害時の特例措置として処方箋なしで薬局などで受け取れることがあります。
また、避難所や近くの臨時救護所、保健所に常駐している医療スタッフにピルが切れた旨を伝えると、産婦人科の受診を相談できます。 通信環境が維持できている場合は、スマホを通じてオンライン処方などを利用して薬の内服を継続できる場合もあります。
もし避妊目的の低用量ピルが途切れ、避妊できない性交渉があった場合は、性交後72時間以内に緊急避妊薬を服用することが推奨されています。この場合は、支援団体やホットライン、自治体の女性相談窓口などに相談しましょう。薬局で購入できる制度もあります。
普段からの3つの備え
防災における生理対策は特別なことではありません。
普段から使い慣れた生理用品を少し多めに買い揃えておくこと、持ち出し袋に最低限のセットを入れておくこと、服薬中の薬の情報をすぐ示せるようにしておくことの3つです。
【生理の3つの備え】
・使い慣れた生理用品を家に多めに備蓄
・持ち出し袋に昼夜ナプキン、下着、密閉できる袋、衛生用品、鎮痛剤(3日~1週間分)、カイロ、靴下
・お薬手帳のコピー、処方箋の画像
この3つだけでも、災害時の不安はかなり減らせます。生理は非常時でも止まってくれるものではないからこそ、防災の基本項目として扱う視点が欠かせません。
松村圭子
成城松村クリニック院長。広島大学医学部卒。日本専門医機構認定産婦人科専門医。月経トラブルや更年期障害といった不調の治療ほか、サプリメントや漢方、各種点滴療法などによるメディカルケアを行う。主な著書に「女性の悩みはFemtechで解決!オトナ女子のためのカラダの教科書」(宝島社)、「これってホルモンのしわざだったのね」(池田書店)など多数。

