本来の旬より早く『いま』が食べ頃となっている“秋のイチゴ”。実現したのは、オール電化の栽培技術だ。
一流シェフたちも満足“秋のイチゴ”
「おいしいです」と福岡・朝倉市の農園で来園者が頬張っているのは、真っ赤に熟れたイチゴ。

本来、イチゴは冬から春にかけて旬を迎えるが、この日のイチゴは、いまが食べ頃なのだ。

農園を訪れていたのは、福岡県内の高級ホテルやレストランのシェフたち。
「甘さも酸味もあって、お菓子に使いやすいと思う。10月が1番、国産イチゴがない時期で、手に入るのはすごくありがたい」と話すのは『グランドハイアット福岡』のシェフ。

また『リストランテKubotsu』の料理人も「この季節の赤い果物は、グレープフルーツなどしかないので、イチゴがあると映える」と熟れたイチゴを手に取っていた。

シェフたちが関心を寄せる『秋のイチゴ』。開発したのは九州電力だ。

イチゴ生産事業を始動した九州電力
『九電アグリラボ』の田川直・取締役は「株元を冷やしながら、日射を防ぐカーテンを自動で動かし、ハウス内の温度を管理しています」と話す。

オール電化を施した農業用ハウスで、旬を約2カ月早める『超促成栽培』を実現したのだ。

イチゴの育成を促すのは、苗の根元を挟んだ黒いチューブ。ヒートポンプで温度を調整した水をチューブに流すことで、夏場にも涼しい気候を再現した。

また、天井のカーテンにはハウス内の温度や日差しを感知するセンサーが付いていて、状況に応じて自動で開閉し、イチゴの栽培に適した環境を整えるという。

2019年から実証実験に取り組み、今年ついにイチゴ生産事業を始動した九州電力。

収穫したイチゴは10月から県内のデパートやスーパーで販売されていて、海外への出荷も予定しているという。

「10月を迎えて、そろそろイチゴが食べたいという人も増える。そういったお客さまに、いち早くご提供できればと思っています」(『九電アグリラボ』田川直・取締役)

九州電力は季節や気候を問わず安定した栽培ができるこの技術の実証実験を、今後イチゴ以外の農産物でも行っていくとしている。
(テレビ西日本)

