物価高が続く中、楽しみながら通常より安く日用品をゲットできるクレーンゲームの専門店が今、家族連れや高齢者の“買い物客”で賑わっている。
店内は買い物客で賑わう“スーパー”
「100円でメロン1玉!果物も高いし遊んで取れるなら1番いい」

福岡・大川市に8月にオープンしたクレーンゲームの専門店『トレトレ倉庫大川店』。週末には1日1000人以上が訪れる話題のスポットだ。

人気の理由は、ずばり景品!景品のケースの中には、小麦粉やサラダ油、トイレ掃除のクリーナーから柔軟剤など、日用品がびっしり。

また、ソースやケチャップなどの調味料をはじめ、旬の野菜や果物。黒毛和牛のステーキや生鮮食品も充実している。

店内に設置されているクレーンゲーム142台のうち8割が、暮らしに欠かせない食品や日用品なのだ。

「物価高の中、遊びながら日用品や食品が取れることがお客様に支持されている」と『トレトレ倉庫大川店』の島村昂汰さんは話す。

料金はどれでも1回100円。うまく取ることができれば、コンビニやスーパーで買うより安く、家計の助けにもなる。

特に週末の店内は、主婦や家族連れで賑わう“スーパー”といった感じ。お客は、まとめ買いした日用品などでいっぱいのカートを手に、次から次へとクレーン台を回っていく。
ゲットのコツは「景品のフックの先を狙う」
週に1度、片道30分かけて福岡・筑後市から通っているという男性。

この日獲得したものを見せてもらうと、洗剤やティッシュなどの日用品から、メロンやシャインマスカットなど、高価な旬のフルーツも含む全46品。

1万円分のチャレンジで1万8000円相当の景品をゲットしたと笑顔がこぼれる。

この店のクレーンは、殆どが景品のフックにリングを引っかける仕様となっていて、従来の『アーム型』と比べ、初心者でも景品を獲得しやすくなっているという。

「フックの先端あたりにリングを下ろすと、上がった時の揺れで引っ掛かるので、フックの先っぽあたりを狙うと取りやすいと思う」と『トレトレ倉庫大川店』島村昂汰さんが教えてくれた。
店舗を“はしご”する常連も登場
本当に簡単に取れるのか?島村さんのアドバイスを参考に『リング式』初心者の記者も挑戦。

狙うのは、今が旬のナシ。細かな位置の調整に苦戦するものの、勝負!「いけそう!いけた!取れた!やった~!」。

3度目300円でナシ4玉をゲットすることができた。
この後、毎週末、福岡・八女市から通っているという“常連”の大石さん(20代男性)に遭遇。この日は、80代の祖母と一緒に訪れていた。

「ここに来る時は、『買い物しに行こう』みたいな感じ。婆ちゃんは、スーパーより、ここに来る方が多い。外は暑いので体を動かすのも大変。いろいろ考えるくらいなら日用品を取れる涼しい所で、一緒に遊んだほうがいい」と話す大石さん。クレーンゲーム店は、祖母と過ごす日常生活の一部になっているようだ。

「スーパーで見て回るのも楽しいけど、ここで孫達と過ごすのも楽しい」と祖母も孫との時間を楽しんでいる。祖母が見守る中、約1時間チャレンジを続けた大石さん。

キッチンペーパーやインスタント食品など、使った金額1万1000円で、2万円相当の景品を獲得。約9000円もお得に買い物を終えていた。

大石さんは、この日の午前中は、『トレトレ倉庫』の大牟田店でも大量の日用品や食品を手に入れていたという。

「“はしご”です。これで1カ月分くらいは余裕で過ごせるんじゃないかと。お店によって景品の内容が違うので、はしごすることでいろいろな商品が取れるのは面白い」。

国内の市場規模は4千億円超
近年、再びブームを迎えているクレーンゲーム。日本アミューズメント産業協会によると、クレーンゲーム類の売り上げはここ10年ほどで2倍以上に拡大していて、2024年度の国内の市場規模は、4千億円を超えているという。

『日本クレーンゲーム協会』の中村秀夫代表理事は、「生活の足しになるものが景品として増えているので、それに伴い客数もファンもどんどん増えていると思う。

全てのものが値上がりしている中、クレーンゲームは1プレイ基本的には100円でやれるところが多いので、『100円で取れるかもしれない』という部分をお客様が実感して楽しんでいただいているんじゃないか」と分析する。

物価高が続く中、楽しみながら家計も助かる。消費者にとって一石二鳥のクレーンゲームは、今後ますます進化し、注目を浴びそうだ。
(テレビ西日本)

