0歳~17歳を対象にした「こどもNISA」の口座開設受け付けが10月1日から始まった。教育費の備えに期待が集まる一方、投資への不安や知識不足から踏み出せない人も。広島市中区の本通りで、子育て世帯を中心に街の声を聞いた。
「始めたいけど一歩が踏み出せない」
子どもが8歳と5歳の30代女性は、こどもNISAについて聞いたことはあるものの、まだ踏み切れないという。
「迷っていて、ずるずる、まだしてない。講習会でもあれば行ってみたいなと思うんですけど」
気になるのは、投資のリスクだ。
「デメリットもあるんじゃないかなって疑っちゃう。メリットばかりじゃないのかなとか、心配な部分がありますね。確実にどんどん増えていくなら今すぐみんなやると思うんですけど、確実にっていうのがないから踏み切れない部分もありますよね」
学資保険には加入しているものの、利率の低さも気になっていると話す。
40代の女性も、子どもの教育費に備える必要性を感じながら、投資の難しさに二の足を踏んでいる。
「難しい感じがして、なかなか一歩が踏み出せない。今は特に子どもに関してやってない。これを機に始めようかなとは思っていますが、まだ勉強不足なので。教育の費用などいろいろお金がかかると思うので」
まずは自分のNISAを優先
一方、前向きに検討しているのは、2歳の子どもを育てる30代女性だ。
「一応自分のNISA枠がまだもう少し空いているので、それを埋めたら始めようかなとか、夫とも今考えているところではあります」
保育料の負担もあり、始める時期は慎重に考えている。
「まだ2歳なので保育園料もしっかり払っている。3歳になって無料になるタイミングで始めてもいいかなと思っています。結構、金額が大きいので、その分を投資にあてられたら全然変わってくるかなと」
子どもが高校生の50代男性は、まずは自分たちのNISAを優先する考えだ。
「今は自分たちのNISAで精一杯かなと。新たにこどもNISAを追加でするっていうのは、給料が上がれば考えてもいいかなとは思いますけど、今の段階では難しい」
ただ、「貯金だけしていては大変な世の中なので」と、投資には引き続き取り組んでいきたいと話す。
12歳から教育費などに引き出し可能
こどもNISAは、国が主導する新しい少額投資非課税制度だ。次世代の資産形成を促し、大学進学など将来必要となる資金を長期的な投資で備えたいというニーズを見込んでいる。2026年10月1日から証券会社などの金融機関で口座開設の受け付けが始まり、制度は2027年1月からスタートする。
対象は0歳~17歳までの未成年者。年間の投資枠は60万円で、非課税で保有できる限度額は600万円となっている。投資で得た利益に税金がかからない期間は“無期限”。18歳になると、成人向けNISAの「つみたて投資枠」に自動的に移行されるのも特徴の一つだ。
以前の「ジュニアNISA」は、原則として18歳になるまで資金を引き出せなかった。これに対し、こどもNISAでは12歳以降、教育費など子どものために使う場合、本人の同意を得たうえで所定の手続きを経て払い出すことができる。
街の声で多かったのは「始めたいんだけれども、どうしたらいいのか第一歩がわからない」という意見だった。一方、12歳以降に資金を引き出せるのであれば、中学・高校・大学と、それぞれの段階に応じてお金を使える点に期待する声もあった。
子ども名義で早くから資産を形成し、将来の教育費などに備える選択肢となるこどもNISA。ただし、投資である以上、元本は保証されず、運用によっては資産が減るリスクもある。
子どもの将来に向けた資金をどう準備するのか。こどもNISAを活用するかどうかは、制度への理解を深めたうえで、それぞれの家庭の収入や支出、将来設計に応じて判断が分かれそうだ。
(テレビ新広島)

